なんで泣いてるの?
今週あった様子から。
U-12クラス。
ある子の目に涙がありまして。
それに気づいた子が私のところに「なんで泣いてるの?」って。
私は私でコーチとしてその前にその子との距離感、関わり方で接していますが、子どもたちはそうではないので、「なんで泣いてるの?」って。
「なんで泣いてるの?」と聞かれて、そのわけを話す時もありますが、この時は「なんでだろうね・・・」という感じで答えました。
その後の様子は子どもによります。
ある子はその子に近寄って、声をかけたら、「大丈夫だから」と言われて、その様子から、「今は近寄らない方がいいんだな」「そっとしておいてあげるのがいいんだな」と理解。
ある子は近くに様子を見に行く。
ある子はどうしようか考えてる。
そんな感じで。
低学年の子たちなんかだと、こういう時、一回は気にして声をかけるけど、その後は「もういいや」とか気にならなくなることがあります。それはそれで自然なことです。まだ自分のことが一番の時。どれぐらい周りのことを気にするかというのは、まだまだなのです。自分の気持ちをたくさん経験することが大事なので。
ただ、そうした経験をした後の高学年では、次の段階に進みます。ここ数年の間、(一般的に見ても)ここで進んでいないこと、進まないこともあるのですが、これは進むべきところです。
昨日、運動面での「教えなくてはできるようにならないこと」に触れましたが、こうしたことも、「教えて、経験して、繰り返して」をしっかりとしないと覚えられないことが増えています。
だから、様子を見て教えるのですが、その日はどうなったのかというと・・・
その子がまだ泣いている状態で集合。もちろん、集合させるタイミング、座らせる位置(子どもが座りそうな位置)をこちらの立ち位置や雰囲気で調整します。
で、子どもたちが座って。
様子を見て。
泣いている子を気にする子・・・もう一回話しかけようかなと思ってその子の方へ身を乗り出しかけて、「いや、まだそっとしておいた方が良さそうだな」と思って身を元に戻す・・・その戻す動作の途中で、泣いていた子に少し反応あり!
それを見て、「やっぱり話しかけようかな」で、ちょっと声をかけて。泣いていた子も目を手で押さえながら答えて。
でも、この時は何て言ったのかわからない感じでした。
こういう時は難しいですよね。まだ方向が見えないので。
でも、まだみんな気にしているし、気にされている子もみんなの方へ戻ろうとしていて。
こういう時の、正解がない距離感。本当に「言葉だけ」とか「行動だけ」とかではなくて、そこの空気、動いている気持ちが含まれている空気、そういう空気が流れている間での距離感、行動。
これが私は好きです。
「これが正解」みたいなスキルじゃないのです。
空気が読める・読めないということが問題となるところではないのです。
「間違っていそうだけど実は大当たり」「理想のようだけど(大人が喜びそうだけど)実はずれてる」とかありますからね。
それぞれの子の、そこでの心配する気持ちだったり、周りの子への気持ちだったり、そういうものが関わっていく様子。
「気にする、気になる」が続く。
お互いにこれまでに色んなやりとりをしてきたので。
そういえば、昨日、その子のことを一番気にしていたのは、一、二か月くらい前に気持ちのすれ違いでその子とお互いにちょこっとあった子。その後、お互いに誤解していたことや誤解を与えていたことを理解して、子どものやりとりを繰り返して消化していたんです。
そんなことがあった子が、一番気にしていましたね。
で、数人のそうした思いがあり、微妙な距離感があり、そこから、「マジカルバナナ」が始まり、子どもならではの言葉がたくさん出て、いつの間にかみんなで笑っていて。
よし。
はい、そこからチーム分け。そして、ゲーム。
当然です、その後のゲームが良いものになるのは。
やっぱり、あの子たちの空間は、最終的にはこうした空間になるのです。
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