雨飲んで気高まる
何から書こう。そうだ。まずは昨日のU-12クラスのことから書こう。
昨日、スクール後の話の中で、二人の子のことについてちょっと触れました。結構、色んな子に触れながら話したので、子どもたちにはぼやけて入っているかもしれませんが、まあ、そこは、多少はぼやけてもいいので。
その二人の子は、最後の最後の瞬間に、雨を飲むしぐさをしたから。
それまで、冗談っぽく、そんな様子を取り上げながらスクールをやっていたので、そのしぐさ自体が悪いのではないです。
「でも、その瞬間は、それまでの様子から、もっともっと、(その子たちにとっては)考えるべきことがあっただろ」という感じの話を、最後にその二人には注意っぽく言って終わりにしたのですが、裏では、実は・・・その子たちを否定的に見ているわけでは全然なくて。
私は昨日、ずっと、その二人を信頼した行動を実際に取っています。
それは、最後のチーム分けにも表れています。
「責任感のあるヤツが伸びることができないなんて、変だろう」という話を、昨日、スクール中にしています。「負けてはいけない」とか「点を取られないように」という意識が強く入りすぎていて、自分の気持ちを超えて無意識にそういう行動が多くなっている子がいたから。それだと、チャレンジするための動きが生まれにくい。段階的に、それでいいこともあるけれど、まだまだまだまだまだまだ、それはもったいない。
それに、チャレンジを十分にしながらでも、責任感は養っていくことができるし、より強くできることもあるし、それを活かしながらさらに伸びていくこともできるから。どうせだったら、そうさせたいから、その時はそういう取り上げ方をしました。だいたい、これまでに感じて来たその責任は、もともといらないものかもしれないし。その前に、覚えるべき感情があるかもしれないし。
ゲーム中にそんな話をした後に、その子に対して、「その子が自由に動けるように」と真っ先に声をかけたのが、それまでに雨を飲むしぐさを何度もやっていた子です。だって、その子、そういう風に心を使うこともできるし、そういう声をかけることもできるから。できるっていうと初めからできていたように思う人もいるかもしれませんが、そうじゃありません。挑戦して、できるようになっていったのです。すでに「恥ずかしい」を超えているのです。こんなこと言ったり、やったりするのって恥ずかしい・・・知らないところに来て、自分のこんな様子を見せるのは恥ずかしい・・・。そんな様子を、ここに来たばかりの頃はずっと見せていたのです。でも、周りの子の様子、雰囲気から、そうしたことをやってもいいんだ、いや、やるべきなんだと感じる時もあって、周りの子に応えながら、ふざけているようで実はそれは挑戦で。だから、しっかりと力をつけて、たくさんのことができるようになったんです。
そんな様子を見てきているので、その、つい、責任感的な感じでもったいない動きになってしまう子のフォローをできるヤツとして、同じチームにしておいたのです。初めから、信頼しています。
で、実際に、真っ先に声をかけた。そう、いいところを持っていて、その力は実はその時だけじゃなく、色んな時に使われいて。
ね、すごいでしょう? コイツ。
それから、もう一人の、雨を飲むしぐさのことで私に注意された感じになった子も。
昨日はそれまでに何度も悔し泣きを見せる子がいたのですが・・・その子のことを気にして、自分が飲み物を飲みに行く時に、声をかけにいきました。その様子は、相手の様子を伺いながら、どんな感じなんだろうって少しずつ近づいて、様子をよく見て。慎重に。
こういう時の近づき方は、それぞれの子のやり方でいいと思っています。どれが正解、間違いとかはないから。ただ、(年齢的に、この年代では)自分勝手な思いから動くのではなく、その子が自分の心を使って相手のために動くことができるかどうかは見ます。この子は、とても慎重に、様子を見ながら動いて、近づいて。
普段、冗談を言っている時は、そういう慎重さはないですからねー。で、一緒に会話している子がムッと怒ることもありますからねー。で、そんなことを繰り返して、「え? あ、違うよ、そういう意味じゃないよ」を繰り返していますからねー。そして、繰り返しながら、必要なものを受け取り、色んなことを覚えています。だから、この子のこうした近づき方も、しっかりと意味のあることで。なら、どんな言葉をかけるのでもいいはずで。できるだけ離れたところから見ていました。そこに入るものに影響を与えたくないから。
だって、こうしたことは、他の子の目に入っていることもあるから。他の子の行動にもつながることがあるから。あの子たちは、こうしたところ、「さすが」な子たちなので。
実際、何人かの視界にはそこが入っていたし。
最後の最後の瞬間にその子が雨を飲むしぐさをしたのも、さっき書いた子が雨を飲むしぐさをしたのを見た後でのこと。
自分から(空間から)離れたのではなく、自分から(他の子に)近づいて行ったということです。
さっき、泣いている子に近づいて行った時のように。
この子はこうして、人に近づいて行ける、関わろうとして行ける。今、というか、半年くらい前から、それをとても一生懸命にやっている。トレーニングでは上がらない足が、そうやって「自分もやらなければ」と思うことで、一生懸命に走ることで上がるようになっている。
だからだよ、技術的にはまだできないことがあっても、そっちのチームに入れたのは。で、実際に、昨日のゲームでも、途中で私が「無理するなよ」と声をかけるくらい、その子は一生懸命に走っていましたからね。
ちなみに、その子のカバーもできると思って、先に書いた雨飲み小僧も同じチームにしたんだけどね。
ついでについでに言うと、先に飲むしぐさをした子も、単独でしたのではなくて、そのタイミングで他の接点を作ろうと本人がしたからです。本人的には、空間とのつながりや気を高めている証拠です。いいことでもありますよ。
なので、最後の注意っぽく聞こえる話は、こうしたことをすでに思っている上でのことで、しかも、結構良いしぐさ、行動をしっかりとやっているのも把握した上でのことなので。
注意と言うより、伸びている子をさらに伸ばすよ、伸びるよを教えるためです、本人たちに・・・と、周りの子に。本人たちだけならあんな感じで話さないので。周りの子に教えるためでもあります。それを繰り返して、ここの子たちはどんどん伸びているから。
一人一人に対しても信頼できますが、あの子たちが作る空間自体にも信頼があります。
だから、飛び込んで来ればいいのにとか、大丈夫だよ、とか、まだ見ぬ子に対しても思えるのです。
私は根拠なく誰かを信じるほど人が良くないので、あの子たちをこんなに信じることができるのは、これまでにあの子たちが見せてきたものがあるからでしょう。
雨を飲むしぐさも・・・実は、良し、です。
おバカちゃんは、おバカちゃんじゃないのです・・・おバカ様。
( ´゚艸゚)∵ぶ、ぶふふふふー
あ、時間がたっちゃったから、「まずは」と書きながら、
とりあえず、ここまででー(;'∀')本当に、あといくつか、もう、「これはすごい」という関係性が昨日、あったんですよねー。
あー、書きたい書きたい。でも、ガマンガマン。
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