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負けるなよ、現6年生!

どはーっっ(;゚Д゚)というわけで、今日はプレイバック企画のみです。
2006年ごろの通信より。
当時の6年生のことが書いてあります。
現6年生よ、負けるなよ~。
以下が2006年(ごろ)当時の通信です。
■「うん、じゃぁね」
U-12クラスで、子供たちがかなり頼れる存在になりつつあることを実感したことがありました。
今まではドリブルのテクニックを中心に練習して来ましたが、12月のテーマは友達との「コンビネーションプレー」です。(相手ディフェンスを味方選手とのパスや動きの連携プレーで突破するなど。)
まず練習したのはワンツーというプレー。
ボールを持った時、相手選手が前にいる状態で、味方の選手に一度ボールをパス(と同時に走り)、相手選手の背後でパスを再び受ける(パスを返してもらう)プレーです。壁にボールを当てて跳ね返ってくるような感じです。「壁パス」などとも言われます。とてもシンプルなので、やったことのある子もたくさんいるでしょう。ただ、ドンピシャリのタイミングで成功させるのはかなり難しいワザです。
パスを出す方、返す方の息がピッタリ合わなくてはなりません。そのかわり、成功すれば(特に相手のゴール前などで)大きなチャンスを生み出すプレーでもあります。
子供たちにとってはゲームでやるのはちょっと難しいのですが、決まるとかなり嬉しいプレーなのです。
さて、練習中、ミニゲームでの子供たちのプレーはどうだったでしょうか。
・・・ワンツーに挑戦する子はたくさんいます。しかしワンツーに挑戦すればするほど失敗も多くなります。次第に守備の選手も動きが速くなり、それをかわすためにパスが速くなる、成功できるタイミングがほんの一瞬になる等、難易度が増すからです。しかし、そんな中でも失敗を繰り返しながらプレーがどんどん良くなっていきました。そこで、味方、相手が増えた状況で、色んな友達とワンツーができるか、お互いの気持ちを伝え合うことができるのかを見るために、続いて大ゲームを行いました。
大ゲームでは、ミニゲームで自信を持った子と、(失敗から)ちょっとだけ自身を失った子が同じチームになります。チームになれば、自信のある・なしは関係ありません。同じ気持ちでプレーをする、それがチームです。チームには、いなくてもいい選手なんていないのです。自信のない子がいたらその子に自信を持たせる、自分の良さを出せていない子がいたらその子の良さを引き出す、それもチームメイト、友達の役目です。
子供たちのプレーを見ていると、守備時は頑張るのに攻撃時はちょっと遠慮気味の子がいました。(この子をA君として話を進めましょう。)
A君はミニゲームで数回失敗したことがあったので消極的になっているのかもしれません。でも、失敗はボールをたくさん触った、友達のプレーにたくさん絡んだ証拠です。挑戦していたからこそ得られた結果です。そういう子が、大ゲームで消極的になってしまうのは(当然といえば当然ですが)良さだってあるのにもったいなさすぎます。いつも地味な練習にも自分のペースでしっかりと取り組んでいる子。実際に上手になっているのに、それに気づかぬままゲームを終わらせてなるものか。チームにとって大切な存在だということ、自分に力があるということをしっかりとわからせなければ―――ということで、一人の子にお願いをしました。「A君いるだろ。上手になってるのに力を出せないのはもったいない。意地でA君とワンツーを成功させろ。」こんなことをある子に言いました。残り時間が3~4分の頃に。
それまで、ゲーム中にA君はまだ友達とワンツーを決めていません。守備ではよく動いていますが攻撃時にプレーに絡むことが少なく、しかも相手チームはみんなノリノリです。ワンツーが成功する確率は、常識的に考えればゼロと言ってもいい状況です。コーチが入ってプレーを行う時間帯でも、見え見えのプレーで自信を与えるような段階・年代でもありません。
パスを出す側でも、友達からパスを受けて返す側でも、どちらでもいいから、何とか成功をー頼むぞ...。
さあ、私から指示を受けた子がボールを持ちました。大きな声で、A君の名前を呼びます。
パスを出す・・・A君につながらない、パスが返ってこない、タイミングが合わない...そんなことが続きます。少し成功の可能性が見えても、相手チームの子もディフェンスをするのでそう簡単に成功はしません。それでも何回も何回も、ボールを持つたびにチャレンジします。
―私はたまに子供に“意地で”という言い方をします。それは科学的にどうとか、常識的にはどうだとか、そんなことを超えて、自分の気持ちで、強い気持ちでプレーして欲しいからです。単純な根性論ではなく、“気持ち”がすごい結果をもたらすことを信じているからです。もちろんそれまでの経験から技術などを自分で身につけている必要がありますが、“気持ち”が、それまでに自分の体にためこんだ技術・力を引き出すことができることを知っているからです。
・・・そして、残り1分を切った時、私から指示を受けた子がボールを持ちました。それまでと同じようにA君を探します。大きな声で名前を呼び、パス。ずっと名前を呼び続けられていたA君がそのパスを何とか受け、パスを返しました。そして、それがしっかりと相手に届きました。ワンツー成功です。
ただのワンツー。でも、それまでの状況、残り時間を考えれば“奇跡”と言っても決しておかしくないプレーです。
たった一つのコンビプレーの成功ですが、それが持つ意味は、大きく、深いと私は思います。きっと、お互いの体には、「自分・友達の持つ可能性」を感じる力が絶対に入ったと思いますから。
友達の良さを引き出す力が自分たちにあることも、少しはわかったことでしょう。
彼らがこれからお互いに成長していく時、そういったことを感じられることはとても大切なことです。だから、私はそのプレーは本当に大きな意味を持っていたと思います。
でも、すごいなと思ったのは、そんなすごいことをやってのけた子供の別れ際の様子です。スクールが終わり、私が(指示を出した子に)「ありがとうな」と言うと、「うん、じゃぁね」と言っていつもの顔で普通に帰って行きました。彼の中では「そんな大したことはしてないよ」ということなのでしょう。
私にとってのスーパープレーも、奇跡のように思えることも、彼らにとっては大きな可能性の中のほんのちょっとのことにすぎないのかもしれません。
ちなみにその翌週、A君はスクールを休み、2週間後にまた来ました。
私はこの日もA君に自分の力を再確認して欲しかったので、ゲームに入りA君とのワンツーを何度か試みたのですが、成功しませんでした。ところが別の子が、A君と見事なワンツーをあっさり決めました。
子供たちに2連敗...。友達の力を出すことに関して、コーチよりも力のある子供たち。
本当に一人一人が頼れる存在になりつつあります。すごい可能性ですね。
以上が当時の通信でした~。
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