見ろ
自分の可能性と友達の可能性をもう無意識というレベルで体に覚えられるようにしようとは、ずっと思ってきました。もちろん、意識させて覚えさせることも必要だと思ってきたし、そういう話をしてきたこともあります。
ただ、できなかったことができるようになったり、無理だと思ったことが無理でなかったりという経験を自分がたくさんして、或いは目の前の友だちがたくさんして、それを当たり前のように見ているうちに、知らず知らずに、またはあまり意識していない中で、自分に力があること、友だちに力があることを覚えさせちゃおうということも、強く思っている、スクールで狙っていることの一つでした。
そうすれば、いずれ、壁にぶちあたったときでも、自分の力を信じることができるのではないかと考えてきたからです。「そういえば、あの頃だって、無理そうだったのに、
最後は大丈夫だったじゃないか」と思い出せると思ったからです。自分で経験していなくても、たくさんの友だちの経験を見ることによって、自分にもそういう力があると思えると思っていたからです。壁に当たる時だけでなく、他の場面でも、こういうことをたくさん経験させて、たくさん見させて、体の奥に入れてしまえば、しまってしまえば、何かあった時に、自然に、そう思えるかなと思ってきたからです。
でも、今は、そういう無意識状態で覚えさせてしまうことだけでなく、意識させてから覚えさせることの必要性を、以前より強く感じています。
もちろん、ほぼ無意識に覚えさせることを狙っている場合でも、できていない状態を一度は意識させます。または、できるようになってから振り返らせます。そういう状態から、今の状態にまでなったんだとわかるように。
でも、それよりもさらに強く、「今はできていないぞ、お前(こいつ)。何度やってもできていないぞ、お前(こいつ)。でも、できるようになったぞ。簡単じゃなかったけど、苦しんだけど、できるようになったぞ」と、それぞれの段階を強く意識させて覚えさせる方の必要性を、より強く感じています。
これは、卒業生からの相談などをふまえて、強くそう思います。また、偶然、耳にした昔の教え子のことなどからも、そう思います。
そして、こうした、自分や友達が困っている状態から力をつけていく様子を、乗り越えて行く様子を、そこにいるみんながちゃんと見る必要性をすごく感じています。
子供たちはどんどん離れていく環境にありますから。
目の前の友だちのことを、もっと見ろ、と。そう思います。
だから、サッカーで結果ばかりを追い、友だちの表情を見ることがなくなるサッカーは、させたくないです。
それに慣れてしまうと、誰かが注意をされている時に、「俺はわかっている」とか「俺には関係ない」になってしまう。でも、それじゃ、ダメなんです、私の中では。
そんな関係は、特に、関わり合いながら成長していける高学年の段階では、ここではノーです。
私に注意される子を見ながら、気持ちを考えて、かわいそうだと思ったり、何とかしてやりたいと思ったり、注意している側の私に対して怒りを表したり、そういうことがあるといいのですが。
誰かに対して注意をしている時、私をにらむ子がたまにいます。すごくいいなと思います。友達のことを考えてあげているのだと、よく聞き、よく見て、その上で、私に対して意思表示。すごくいいなと思います。そういう時、まったく私は腹が立ちません。まだ子供では理解できないこともあるはずなので、理解できるように話すようにします。そういう子は信頼できますね、やっぱり。
もちろん、友達をかわいそうだと思う子も、いいなと思います。
見ていれば、言葉をかけてあげられる。注意の内容を聞いていれば、子供の言葉でそれを改善させてあげることもできる。お互いに、関わりが強くなって、さらに実際にできるようになることによって力を成長させていく。
だから、聞けよ、見ろよ、と、そう思います。
私が一人に注意をする時、または説明をする時、そこにいるみんなが見ている状態で行っている時には、みんなが見るべきだと思っているからです。
当たりまえのように目の前の友達のことをしっかりと見る経験を、気持ちを感じる経験を、たくさんさせていく必要性を強く感じています。
※高学年の年代での話です。低学年ではまた少し事情が変わって来ます。
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