ドングリ君
昨日のU-9クラスでは、久しぶりにドリブルの多い、動きの多いゲームを見れました。半数ぐらいの子は、ずっと動きの多いゲームを見せてくれていたのですが、どうも「パス」やら「ポジション」を覚えた感じのある子たちは動きがどんどん減っていたので、「これ以上は放っておけないな」ということで、動きの少なくなっている子たちに説明。
「どういう風にわけたの?」と言うので「みんなはあんまり動かなくなったからね」とバシッと。ゲームをやれば、上手にパスが回るように見えて、簡単に点を取っていることが多い子たちですが、外から見ていれば、それで上手になっているのかどうかはよくわかります。もちろん、パスやポジションなんかをあまり覚えていないころの方が圧倒的に動き回っていたので、ボールタッチも身のこなしもよくなっていました。
「あんまり動けなくなったからね」という説明を聞いて、「えっ?」という顔をした子、「そんなことない」と口を尖らせる子もいましたが、そう、そうやってわからなくなるんです。簡単に点をとれるようなことを覚えると、どんどん上手になっているように錯覚してしまうことがあるんです。
だから、本気で錯覚してしまう前に、子供たちに戻そうとしたのです。
昨日のゲームは良かったですよ。みんなでボールを追いかけていて。相手もボールを必死で追うから、点を取るのは大変だったでしょうが、点を入れた時の嬉しさは、(パスをもらって簡単に決めるよりも)こっちの方があったでしょう。
どんぐりがコロコロ転がっているように、どんどん転がって行くように、楽しそうに転がっていくように。
ドングリ君たち、良かったですよ。