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通信No.57おまけ「競争環境・・・他②」

・・・と、ここで、競争についてちょっと、触れます。
最近、練習に、よく「競争」形式のメニューを取り入れていたので、ご説明を加えますね。
子供達は競争が大好きです。(→→中には嫌いな子もいるかもしれませんが、楽しめる範囲のものは基本的に好きですね。)
なので、やる気を高めるために、それを利用することはよくあります。
例えば、ワザの練習をやる時に、「もっと早く、速く」と言っても動きの変わらない子が、「競争やるよ~」と言うと急にビュンビュンしだすこともあります。
「お前、それは気持ちの部分が足りないんだろう」と言いたくもなりますが、(実際に言うことも結構ありますが)言ってもダメだけど、やり方やルールを変えれば気持ちが変わるということは、まだその(例えば口で言う)方法よりも違う方法で動きを高める方が自然であったり、言い方を変えて伝える必要があることを示しています。もちろん、その方法でも十分に伝わる段階の子もいますので、併用していきますが。
さて、そんな競争形式。誤解があるといけないのでお伝えしておきますが、取り入れるのは、「子供たちにあった状況、子供たちにあった程度で取り入れる」という大前提があるということです。気持ちを高めたり、より楽しませたり、ドキドキに慣れたり、達成感を持たせたり、逆にリラックスさせたり・・・他にも理由・目的は様々で、取り入れ方も色々ありますが、「子供の成長のため」が大前提です。なので、子供に合わない取り入れ方はしません。
今、心と体がすごく成長する大切な時期なのに、子供たちを適当でない競争環境におくと、逆効果になることもありますから・・・。(→→親御さんの方がこういうことはわかってますよね・・・すみません。)
何でもかんでも、競争下に置けば、それに勝ったもの、勝とうとする者が強くなるかと言えば、そうとは言えません。
今は、サッカー選手でも海外のチームに行く選手が多く、移籍先での「レギュラー争い」などがテレビなどでもよく話題になりますね。
「フムフム、さすが一流だ。やっぱりもまれないとな」「争いがあるから、強く、上手くなるんだよな」とも思いますが、まだ、自分や相手のことを勉強中の子供たちに、大人と同じような、(彼らに合っていない)「競争」を課したらどうでしょう。
子供がそれを自然に跳ね返しているうちはいいかもしれませんが、うっかりすると、競争に勝ちたいから他人(競争相手)の悪いところを見つけようとしたり、ジャマをしてみたり、自分や他人に適当でない順位のつけ方をしてみたり、レッテルを貼ってみたり・・・オーバーなようかもしれませんが、競争環境の与え方が合っていなければ、時間の経過と共に、そこまで発展する可能性だってあります。
子供のとる、それらの行動は自然と言えば自然です。でも、自然だからいいかと言えばそうではありません。
もともとの状況が、子供たちに合った競争環境でなければ、そこで表れる行動がいくら自然でも、彼らには合っていないのです。(→→子供が作り出す環境下であったり、発する側・受け取る側の子供にとって無理のない範囲でのものなら、それが成長につながることも、成長するための仮の行為であることもありますから、それらの行動自体が悪いのではありません。例えば、「どっちが先に的にボールを当てる?」というような競争で、先に失敗した子が、“声を出したり”、“笑わせたり”というような方法で、相手の子の邪魔をするのは、どちらも適当な大きさで受け取る・返すことができるので、成長する上ではあっても良いことだと思います。)
適当な競争関係にあれば、友達を素直に認めることができ、それらが良い意味で表れ、吸収し、成長していけるでしょう。友達を認めるのには勇気が必要なこともありますので、強くもなっていくでしょう。しかし、子供の範囲を超えた関係ではそうはなりません。
そこでの勝者になっても、一見、強くなったように見えても、それを支えているのは絶対的な自信でも、自己に対する正当な評価でもありません・・・。
 まだ適当でない段階で、適当でないものを求めると、逆に弱さを強さのように出して、弱さを育てることにもなりかねないのです。
どんな競争関係でも、ちゃんと素直に認め合ってほしいと思いますが、子供は今、強さだって身につけている途中 - 適当でない競争環境下におかれ、(正しい努力をすることなく)他人を抑えることや他人が失敗することによって自分が優位に立つことを成長だと勘違いして育ってしまったら、これは本当に残念なことです。
今は、自分を信じること、友達を信じること、それによって互いが成長することをまずしっかり覚えてほしい年代です。そのためには、自分が自分のために頑張ることも、自分が友達のために頑張ることも必要です。また、友達が自分のために頑張っていることを知ることも必要です。
あたり前のことですが、助けたり、助けられたり、それによって、自分の存在や力を知ったり、友達の存在や力を知ったりすることができ、お互いに、(1人でいる時の何倍もの)成長をしていけるのだと思います。
スクールの中での競争メニューや競争環境は、そこからスタートしての、年代にあった「競争」の取り入れ方をしています。どうぞご安心を、ということで・・・。
・・・随分と脱線したようですが・・・中学生の2人は、そんな過程をしっかり踏んできたように思います。だから、今、2人で成長しているのだと思います。

では、競争~友達~成長ということで、最近あったことを。
U-9クラスの子。非常にチャキチャキ足の動く子がいます。
この子、ゲームの時に練習したテクニックによく挑戦しています。自分が上手になるために、自分が楽しむために。でも、それだけじゃなく、友達のためにもテクニックを駆使します。
ある子に得点を入れさせたいから、ドリブルで相手をどんどん抜き、そして友達に点を取らせようとする。パスしたい子に(パスをしたいけれども相手が邪魔をするので)ドリブルにこだわって、そこでテクニックにも挑戦する。(→→そして、成功したらパスを出せる。)
自分のためにドリブルをしていても、ボールを取られたら取り返す努力をしますが、友達のためにドリブルをしている時の方が、ボールを取り返そうという気持ちは強くなります。だから、とても成長します。そして、友達が点を入れた時には、すごく嬉しそうな顔をしています。
この子だって、競争に負けるのが大嫌いで、競争に負けると口を尖がらせたりしています。程よい感じで文句も言います。でも、子供の受け取るべき大きさの競争の勝敗なので、合った大きさで上手に、強く、優しくなっているように思います。
ちなみに、友達のためにというのは、(その子が)「サッカーを続けるため」であることもあるし、「(玩具の)ゲームをできなくなるのを防ぐ」ためであったりと、これまた子供たちにあったもので、本当にいいなぁと思います。こういう範囲で、友達を助ける、友達に助けられる、ということを経験することが必要なんですよね。
助けてもらった友達は、少しずつ自信だって出てくるし、自分の存在・力を、友達の存在・力を、子供にあった大きさでわかっていきます。少しずつ、自分のためにも、友達のためにも、頑張れるようになります。
助けられる側、助ける側の双方にとって、自分が頑張ったことを友達が喜んでくれる環境が生まれます。だからこそ、みんながうまくなる - 今はこれでいいんです。
すごく伸びている子が、「僕達が成長するのはこういう時さ」というのを体中で表現してくれているような気がします。
さすがさすが。
・・・・・・最後に、O(オーバー)-30クラスの話を・・・(まだの方もいます? もうすぐもうすぐ!)
ある方(コーチをされています)と話をしていると、その方が、友人のコーチが変わった(とても良いコーチになった)と話して下さいました。その方自身、ご自分のことを「変わった」と言っていました。以前は、勝敗の結果に意識が行き過ぎていたらしいのですが、今では子供の成長を、より考えるようになったとのことです。
これまで、その方とは随分と色んな話をしてきました。子供のプレーについて、子供のすべきサッカーについて、子供が成長するサッカー、成長していくプレーとはどんなものなのか・・・他にもたくさん、一緒にお話をさせていただきました。
最初の頃は、お話の内容も、試合の結果やスコア、戦術的なことが多かったのですが、色々お話をしていくなかで、今では、それらのことはあまり話題に上ることはなく、子供のプレーについて話をするようになりました。
その方が言っていた、友人のコーチの方の変化、これは当たり前と言えば当たり前です。
例えば「勝利」や「優秀な成績」を求めるとしても、それが「子供のため」「子供の成長のため」と思って、子供たちに求めているのであれば、当然、子供のことが気にかかり、子供の顔を見るようになり、表情を見るようになっていきます。そうすれば、次第に子供たちにとってどんなサッカーが良いのか、より深く考えられるようになります。それが、「変化」として表れることもあるのです。
また、別の方が勝った試合の後で、「子供達は頑張っていたけれど、私達のベンチワークが反省点です」と言っていましたが、コーチも子供も、一緒に成長していける、それが少年サッカーの、何よりの魅力、本来の魅力なのかもしれませんね・・・。
あ、皆さんの成長ばかりを書いてしまったので最後に私達の成長話も書きます。(→→悔しいので。)
ソラは今、ペアを組んでコーチングにあたっています。せっかくペアが組めるので、一人でグランドに立つ場合よりも効果が出るようにしたいと思っています。また、これまたせっかく違う人間が2人なので、それも活かしたいと思っています。
同じような2人がグランドに立つ場合よりもさらに効果を高められればと努力しています。
テクニックを指導する際の役割分担(説明役、見本役など)や雰囲気作りの際の役割分担、運営上の役割分担・・・様々な役割分担があります。
コーチ間の意思統一は必要ですし、行動がバラバラではいけませんが、子供をより成長させるためには、それぞれが、相反する役割を担わなければならないことも必要です。
ですから、私が「フンガー!  (怒)」となった時には、佐藤は落ち着いていて子供をフォローしています。逆に、私がフニャフニャしている時には佐藤がビシッとしています。(→→ちなみに、もし私が子供たちにとって良くない言動をしたら、きっと佐藤のグリグリヘッドが飛んできて私をKOするでしょう。それぐらいの信頼関係はできています。)
子供が起こす行動は、単純に線を一本引いて評価できないことが多いので、様々な役割が必要で、この2人の関係がうまくいかなかった時には、かなり反省です。悔しいですが、そんな時は、その都度話し合って、成長につなげる努力をしています。
さて、まだ今年度は始まったばかり。まだまだたくさんの表情が生まれることでしょう。
皆さんや子供たちに負けないように、頑張っていきますので、どうぞよろしく!  

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