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2006年10月

通信No.48おまけ:無理やり風景

新しい子が増えてきたので、練習中のコーチの働きかけで説明した方が良さそうなことを説明します。
U-6クラス、U-9クラスでは、ワザなどの練習をしている時に、ボールを足のどこで触るのかわからなかったり、右と左が逆になったり、体の向きが逆になったり・・・なんてことがよくあります。
(これは、自然な現象なので、「できる・できない」なんてことを気にする必要はありません。)
そんな時、コーチが体に触って動かしてしまうことがありますが、これは「言ってもわからないから」困ってしているのではありません。
年齢が低いうちは言葉での説明を理解するのが難しいことがたくさんあります。なので、見せることが必要なのですが、本人はマネしているつもりでも体がそういう風に動いていないことがあるのです。
そんな時は、「いいかい、足の動きは・・・で、体の向きはこうで・・・」なんて言葉で長々と説明をするより、「体で覚えちゃえ」ということで先に体にその動きを教えてあげた方がいいこともたくさんあるのです。物事を論理的に考える力はもう少したてばどんどん身についてくるので、まだ言葉での説明でわかりにくい場合には、言葉で云々言うよりも体で覚え、言葉の説明の方がわかり易くなった段階で、そっちに重点を置けばいいと思うのです。(→→もちろん内容にもよりますが。)
なので、スクール中にそんな風景を見た時には、決してマイナス的な評価をしないようにお願いします。
「どうすればできるか考えてごらん」と問いかけ考えさせるのも一つの方法ですが、年代により内容を考えなければなりません。また、考える機会はたくさんあるので、そっちにばかり気をとられ、体の発達をおろそかにしてはもったいないと思うのです。「考えさせた方が自主性が育つ」「考えるクセがつく」こともありますが、年代を考えバランスを大切にしなくてはなりません。

“無理やり動かされている”感じを受けるかもしれませんが、動きをどんどん吸収する時期です。
その特性を無駄にしないためにも、これからもそんな光景が出てくるかと思いますが、ご理解頂きますようお願いします。

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通信おまけNo.47:ボールを出さないプレー(続編)

~さてさて、通信No.45で触れた「ボールを出さないプレー」の続きを今回はプレー面からお話します~
前回は主に「ボールを出さないプレー」が、プレーした本人に与える成長部分についてお話ししました。ちょうどその「もったいないプレー」をしたのが3~4年生の子達だったので、その年代にあった部分でお話をしたのですが、さらに上の学年に行くとどうなるのでしょう・・・。
高学年では、これがプレーした本人の成長だけに留まらず、周囲のプレーヤーの成長にもつながります。
例えば、ボールを出さないプレーヤーが次に狙うのは・・・ドリブルだけではありませんね、パスも狙います。高学年になり、協調性が強くなり、グループ意識が強くなれば、パスも当然出てきます。
空間を認識し始める年代でもあるので、味方のサポートや状況に応じたボールコントロールを覚える上でもパスは大切なプレーです。そして、味方選手とのコンビやグループでのプレーを覚えていくのです。
コンビやグループプレーの基本は、「A君とB君がコンビ」などと固定されたものではないので、コンビ、グループ内での自分の役割も様々です。そのため、その力を養うには、自分のプレーする場所(位置)・役割の固定されていない状況で、様々な立場(場所・役割)でのプレーを覚える必要があります。
そんな個人の力を身につければ、(基本を応用すればよいので)他のグループに入ってもいいプレーができます。逆に言うと、その力がないと他のグループでは「活きることができない」ことも出てきます。
―――さて、子供達は将来のために今、成長しています。ここで、将来―・・・・ずっと先はまだ想像するのは難しいでしょうから、ちょっと先、中学生になった時のことを考えてみましょうか。
今との一番の違いは・・・声変わり!   今の可愛い声が低く、太~い声に・・・って、違いますねぇ、はい。
「じゃあ・・・」ってこれを続けると終わらなくなるので本題に戻ります。
今とチームが変わる子がほとんどですね。色んなチーム、学校から、色んな子が集まってきます。
サッカーも、より好きになる年代です。「レギュラーになりたい」と今の何倍も強く思うことでしょう。
さて、新しいチームの中でどんなプレーができるか。その時に問題になるのは“その子に”力があるか、です。良くも悪くも、それまでどんなチームにいたか、戦績はどうだったかなどは関係なくなります。
さて、ここで、ゲームでのプレーを例に、「ボールを出さないプレー」について考えてみましょう。
例えば、今まではピンチの時に大きくクリアーしていた選手(そうすることを要求されてきた選手)が、同じように相手ボールをクリアーしたとします。
今までならここで「ナイスカット」という声が聞こえてきたかもしれませんが、「出すな」「つなげろ」「周りをみろ」という声が聞こえてくるかもしれません。その子にとって「クリアーするのがやっと」という状況だったとしても、それまでどんな状況でもパスをつなげようとしていた子とプレーしていた子にとっては、簡単にクリアーされるのはもったいなさすぎて注意をしたくなるでしょう。
また、今までの友達ならクリアーするような状況を(チームメイトがクリアーするだろうと)見ていたとします。今までは友達に「ナイスカット」と言いながら、ボールが外に出たところで次のプレーの準備をすれば良かったのです。だから、安心して見ていたら、「クリアーしない?!」そして、自分に来た声は「動けよ」「そこにいてもパス出せないよ」なんてことになる可能性もあるのです。
言われたからといって急にプレーを変えようと思っても、すぐには技術・判断力は身につきません。
もちろん、上のような言い方ばかりではないでしょうが、自分のことを考えてくれた優しい表現だったとしても、要求されることが、自分の考えていること(それまでに経験してきたこと)の1レベル、2レベル上なんてことも出てくると思います。その要求が年代にあっていないものなら特に気にすることはありませんが、上に挙げたような内容は(ほんの一例ですが)年代的には普通の要求です。
でも、それに慣れていないと、ただの文句に聞こえたりして、「何だよ」とマイナスにとってしまいかねません。それでは成長ができません。
こういった個人に必要な力を身につける上でも、普段から自分や友達がボールを出さないプレーをする、その大変さをわかり、それを無駄にしない動き、プレーが多く生まれることが望ましいと思うのです。
(上のような話は、今チームに所属していない方にとっては難しそうな話に聞こえ、ちょっとプレッシャーを感じるかもしれませんが、今スクールに在籍している6年生の子は、チームに所属していない6年生の子も本当に驚くほどの成長で、そのような将来にも十分に対応できそうな可能性を見せてくれています。ご安心下さい。)
試合上手になるよりも、個人の力をいかにつけるべきか、今はその年代なのです。

・・・高学年では、「ボールを出さないプレー」はここまで発展する可能性を持っているのです。
その前段階として、U-9クラスでも「ボールを出さないプレー」を(個人レベルで)要求しているのです。
そして、そんな機会を倍増させるためにも、出たら自分達(チーム)のボールになるような場面でも、敢えてボールを出さないでプレーすることを要求しているのです。
***各クラス、子供達は伸びています。色々書きましたが「ボールを出さないプレー」をするだけでもすごいことです。これだけ伸びる力があるのですから無駄にしたくないなと思うのです。

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