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2012年6月の投稿

2012年6月16日 (土)

新しい課題というわけではありませんが・・・

(2012年6月通信No.128おまけより)
子供たちのプレーで直してあげたい部分があります。
それは、自分でゴールに向かう場合(向かえる場合)の、ドリブルのコースについて。
ゴールに向かおうとすると、当然、相手チームの選手が守備をします。ドリブルを仕掛けていく場合は、主に、「相手に向かってドリブルを仕掛け、抜いていく」パターンと、「相手がいない・空いているところをついて進み、相手が取りに来たところをかわして行く」パターンがありますが、子供たちの様子を見ると、そのどちらの場合でも、ゴールからそれすぎたり、相手守備者を避けすぎたりする子がいるのです。
どちらかと言うと、サッカーを始めたばかりの子よりも、経験もあり、技術的にも成長している途中の子に見られる現象です。こういう傾向のある子は一人や二人ではなく、また、今になって新しく出てきた課題というわけではありませんから(何年も前から、このような現象を見ています)、こういうことが「悪い」とか「技術的に劣っている」ということではありません。
ただ、悪いことではありませんが、身につけるべき技術を考えた時に、これではもったいなさすぎることが多いので、改善したいと考えています。
ソラで教えていることは共通なのに、こうしたプレーの差が生まれる原因を理解するために、ソラ以外の場での子供の様子を実際に自分の目で確認することもあります。また、幸い、ソラには色んな子が来ているので、こういうドリブルをする子たちとそうでない子たちの普段の様子やソラ以外の場でのプレー環境などを考え、比較しながら、原因を探っていくこともできます。
さて、こうして色々と見てきて、ドリブルのコースがこのようになることの原因は、おそらく、ボールを取られることに対して必要以上に「ダメなこと」という意識が働いているからだと私は考えています(実は過去の特別スクールでも、こういう部分にアプローチをかける必要があると強く感じ、テーマを設定したことが何度もあります)。
また、「ダメなこと」だと思ってしまう根本的な問題はある程度想像できますが、その「根本」から生まれる原因を、さらに細かく分けて考える必要のある場合もあります。
例えば、「チームでレギュラー争い中だから、ミスをしてコーチから減点されたくない」「チームの試合や友達と遊ぶ時にはいつも守備のポジションをしていて、ボールを取られるとすぐに自分のチームがピンチになる」「単純に自信がない」「エリアごとのプレーを(形式的に)覚えてしまっている」など・・・他にも色々と理由が考えられます。
こうしたことを含めてプレーを改善するためには、子供の性格や置かれた状況によって、技術部分だけの働きかけでいいことも、意識部分だけの働きかけでいいことも、その両方が必要なこともあります。
何人かの子に見られるこのような現象については、適切に働きかけながら、様子を見ていきたいと思います。
ところで、先ほど、「根本」と書きましたが、その根本から出てきていると思われる原因に対して、今は、その中でも子供たちが伸びるようにはどうしたらいいかと考えている状況です。
「根本」が良い方向に変われば、様々な原因がなくなる可能性もあります。でも、根本はなかなか変わらないものでもあります。
ですから、プレーやサッカーへの思いに対して、今、改善や回復(栄養)が必要な子に対しては、少なくともここではそれらの子に対して必要なことをして、そして、同時に、外でも子供たちがより伸びるようにするために、根本部分を少しでも変えたいと思っています。
同じような目で子供を支えてくれる方、子供の伸びを見てくれる方が子供たちのまわりに増えれば、子供たちは外でもよりプレーをしやすくなります。そういう環境なら、伸びる環境の中で切磋琢磨していくことができ、(そういう経験を今のうちにできていれば)よりサッカーを好きになり、中学・高校と進んで行っても、それぞれの年代でまだまだ(今は知らない)サッカーの面白さも感じていくことができるでしょう。
なんて・・・いきなり話が飛んだようですが、子供たちのプレーの一つ一つをこれからもよく見ていきたいと思います。そして、子供たちがより伸びていくように、根本の部分にちょっとでも良い効果を与えられるように、もっと私たちもたくさんの人に理解してもらえるよう努力していきたいと思います。

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内容 ・・・ 使えないワザ紹介、プレーの改善方法紹介、
大切な要素解説、 自主トレ時の工夫例紹介、他 ・・・
¥1400です。

◆お申し込み受付中!
◆書店の店頭には並びません。ご注文はソラまでお願いいたします。
お渡しは6月下旬を予定しています。
◆お支払い・・・ご注文受付後、代金のお支払いに関するご案内をお送りいたします。
一般の方からのご注文の場合、払い込みの際の手数料をご負担頂きます(価格をかなり抑えているため、ご理解いただきますようお願いいたします)。
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1冊なら210円。2冊なら290円。3冊以上はこちらで負担します。

内容について補足を・・・
なんと、昨年の春空で大好評だった「使えないワザ」も入っています。
なぜかと言うと、「使えないワザ」には、大切なことがたくさん詰まっているからです。
本には、一般的なサッカー環境などから考えても伝えておいた方がよいと思うことを書きました。また、ソラを卒業した子が中学生、高校生になってから連絡や相談をくれることがあるので、そうした内容も踏まえ、大切だと思うことを書いています。
内容的には、小学生高学年、中学生年代(+高校生くらいまで)をイメージして作りましたが、サッカーの情報・知識のとびかい方を見ていると、低学年の子の親御さんにも(子供が小さいうちに)読んでおいてもらえると安心です。
高学年以上であれば、子供が読んで、わかる部分も多いでしょう。
小学生から高校生の各年代の子供、親御さんが読んで、それぞれに合ったものを吸収できるように考えました。同じ文章でも年代や経験により、イメージの仕方が違い、それぞれの年代で大切な要素が伝わるのではないかと思います。
★一般の方からもご注文いただけます。
★サッカーをする子、サッカーをする子を持つ親御さん、チームで指導をするコーチの方などにオススメです。

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★ソラ・HPに戻る→ http://www.sonoyosade.com
★ソラ的な日々 http://solasolasola.cocolog-nifty.com/sola
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欲張りです

(2012年6月通信No.128おまけより)
ある日のU-12クラス。
ゲームの順番待ちをしている4年生の子たちに、6年生の子が注意をしていました。当然の注意です。その注意をちゃかす4年生の子たち。まったく・・・。ある程度までは、まあいいでしょう。
が、様子を見ていると、6年生の子が一生懸命に注意を続けているにも関わらず、ちゃかしっぱなし。
その態度に対し、6年生がちょっとムッとしたようです。そりゃそうだ。注意すべきことを注意しているのに、あんな感じでいられたら・・・。そして、ムッとした様子の6年生に対し、4年生が「あ、暴力ぅ?!」と、これまたちゃかしまして。本当にもう・・・・。そこで、“ペシッ、ペシッ、ペシッ”と(=愛すべきおバカさん3人)、頭を叩いてやりました。あ、叩いたのは6年生ではなく、私です。
6年生は「うぅ、こいつらに何て言うべきなのか・・・」というところだったと思いますが、もしもこの子が、“ウオーッ”となったら大変なので(そう簡単にはならないですよ。ただ、もしなったら、この子の場合は、軽くペシッとやっただけでも相手はかなり痛いだろうし)、その子の代わりに私がペシッといきました。
この6年生の子ではなく、他の子で、他の場だったら、間違いなくもっと早く、“ボコッボコッボコッ”となっていると思います。だから、子供の世界ではおそらく当たり前であろう範囲で、私がボコッよりも優しいペシッをプレゼントしておきました。まあ、ちょっとは痛かったと思いますが。
その日の練習後、子供たちに少し話をしました。
子供たちは、ここを卒業して中学生になると、親、先生、大人の目の届かない場での行動が増えていきます。そして、その時の体は今とは比べものにならないぐらいの大きさ、強さになっています。
そうなった時に、相手の表情から気持ちを理解することや、力を出すにしてもやっていいこと・悪いことを理解することができるようになっていないと、とても悲しいことが起きることがあります。「そんなつもりじゃなかった」ではすまされないことに発展してしまうこともあります。だから、今のうちに知っておけ、ということです。
子供たちにも言いましたが、子供同士で押したり叩いたりしながら「お前が悪い」「何だよ」とやり合っていることに対して私が注意しないことがあるのは、そういうことを「やっていい」と言っているのではありません。そういうことから、相手をぶつということ、ぶたれるということ、力、痛さ、気持ち…そういうことを「学べ」ということです。
大人になってから知ることができることよりも、子供のままでも知ることができること、子供の時に知るべきことを、(大人の目が届かなくなる場での行動が増える年代になる前に)十分に知っておけということです。
話はちょっと変わりますが、少し前に、いくつか子供たちの運動会を見に行きました。
スケジュール的に行けることも行けないこともあります。なぜ行くかと言えば、子供たちの普段の様子を見ることができるからです。そして、そこで見たもの、感じたものを現場に生かすことができるからです。
生かし方は色々ありますが、何よりも、普段の表情や動きを見ていると、ソラ空間での子供たちを見るときの見方が、より適切になります。
そうして現場での感じ方、捉え方がより的確になれば、より適した働きかけをすることができ、子供たちを伸ばすことができます。
そして、ソラ以外の場でも子供たちが伸びていくためにはどうすればいいのかということも、より的確に考えていくことができます。子供たちは私の目の前にいる時間、ソラにいる時間よりも、ソラにいない時間の方が圧倒的に多いので、そういう時間でも伸びるように考えます。
この繰り返しで、相乗効果で子供たちが伸びていく、それが私の理想です。
スクールの時間内だけでの成長ももちろん大事ですから、スクールの時間・空間の中でできる限り成長するように、練習の計画を立て、空間づくりもしています。でも、スクール時間外を含めての成長、ここを卒業した後の時間での成長も考えているので、こんな、ワケのわからんスクールになるのです・・・。
すみません、私、欲張りなんです。
時に、やりすぎたか? と思うこともあります。でもたぶん、子供たちが本来持つ「成長欲」よりも、私の「成長させたい欲」の方が小さいんだろうなと思います。ですから、子供たちの欲に負けないように、私も欲張りでいきます。
=サッカースクール ソラ=
千葉市で開校中 TEL : 042-534-3766
★ソラ・HPに戻る→ http://www.sonoyosade.com
★ソラ的な日々 http://solasolasola.cocolog-nifty.com/sola
★通信の「おまけ」 http://solasolasola.cocolog-nifty.com/omake

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