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2012年3月 7日 (水)

時の流れ

(2012年3月通信No.123おまけより)

もうすぐ今年度の練習が終わりますが、どの学年の子もすごく成長したと思います。
中学生はもちろん、小学生クラスの卒業を控えた6年生も、6年生を追いかけてきた5年生も、U-12クラスの中でお兄ちゃんたちに囲まれて練習を頑張ってきた4年生も、U-9クラスで一番お兄ちゃんの3年生も、タフな3年生といつも遊んでいた2年生も、ボールが大きく見える年長さん、年中さんも・・・
もう、みんな、「うるさいくらい」に元気で(とてもいいことです!)、毎日、元気を発揮しつつ、本当によく成長してきたと思います。
そして、(これまで、ここでは他学年の子のことを触れることが多かったですが)、その「うるさいくらい」に元気な他学年の子に囲まれながら、一年前はまだピヨピヨしていた1年生の子たちがしっかりと成長してきたことも見逃すことができません。
1年生といえば、4月に、U-6クラスからU-9クラスに上がり、急にクラスの人数が増えたり、知らない子が増えたりする学年です。
「どうしよう…」という子も多かったはずですし、困った表情を見せる子がいたことも覚えています。
いつも一緒に遊んでいる友達が練習に来ていないと、泣いてしまうくらい、コートの中に入るのを嫌がる子もいましたし、友達が来ていても、コートに入るのが「嫌だ!」という子がいました。
(こういうことは、今の1年生の子に限ったことではなく、毎年よくあることです。特に、幼稚園くらいの子から、小学1年生くらいの子までは、こういうことがちょくちょくあるんですよね。悪いことでも変わったことでもありませんので、親御さんは特に気にする必要はないと思いますし、「他の子やコーチたちに迷惑では?」と思われる方もいるようですが、そんなことも全くありません。親として、そういう時でも「エイヤッ」とコートの中に子供を入れることはしづらいかもしれませんが、そういうことがあっても、コートに連れてきてもらえたらと思います。あとは、何とかします・・・と言っても、練習前に、仲のよい子がその子に声をかけてくれたり、仲の良い子の親御さんが声をかけてくれたりして、私たちが何かをする必要がないこともたくさんありますが。)
さて、4月の頃はそんな様子を見せることもあった1年生ですが・・・とてもお兄ちゃんになったと思います。
まずは、プレー面での成長から・・・動きがすごく速くなり、技術もすごく上がり、ずっとボールを追いかけ・・・「あんなことできたっけ?」「あんなに速かったっけ?」「あんな感覚を身につけたんだ!」というぐらい、一年前とはまったく違う動きを見せています。身体的に、素早さ、身のこなし、バランスのとり方などがとても成長する時期なので、練習した内容を十分に吸収し、様々な要素が成長しています。
そして、こういうプレー面だけでなく、他の部分でも、すごく成長したなと思います。
転んでしまうとすぐに泣いていた子、なかなか起き上がれなかった子が、泣かずに起き上がるようになったり、
友達に謝らなきゃならない場面で、なかなか謝れなかった子が、ちゃんと謝れるようになったり、
知っている子がいないとコートの中に入ることができなかった子が、入ってこられるようになったり・・・
今では当たり前のように見えるこれらのことでも、一年前の様子を思い出すと、すごく成長していることがよくわかります。
このようなことは、つい、以前の姿を忘れてしまい、成長を見逃してしまうこともありますが、当たり前にできていることの中に、たくさんの成長があることや、小さな成長がいくつも積み重なっていることを、忘れないようにしたいと思います。
もちろん、まだ、涙が止まらないこと、「嫌だ!」となってしまうこと、転んでも立てないことがあるかと思いますが、少しずつ成長していることは間違いなく、きっとまた一年後には、当たり前のように成長した姿を見せてくれることでしょう。もちろん、他の学年の子もですが。
涙のあとをほっぺにつけたまま笑い、顔を手で拭いたあとを残しながら、みんな、優しく笑い、強く笑い、はじけ、元気に走っていますね。
成長を見せる子供たちに、時が流れていることを感じさせられます。
一日一日を大事にしたいと思います。一日一日の成長を覚えておきたいと思います。
=サッカースクール ソラ=
千葉市で開校中 TEL : 042-534-3766
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背景

(2012年3月通信No.123おまけより)

表面上は同じ行動でも、その行動が生まれる背景や理由、経緯が全く異なることや、逆に、表面上は違う行動でも、それらがまったく同じことがあります。
ですから、ソラでは、「表面上は同じ行動」でも、子供たちが注意される時と褒められる時があります。
矛盾しているようですが、背景・理由、それまでの経緯などを考えると、そうなることがあるのです。
それらを考えないで、褒めたり、注意したりする方が、矛盾がないように思えますが、実際には、そのような働きかけでは、逆に(真の部分では)矛盾することがあったり、真に迫れないことがあるので、背景や理由、経緯を大切にしています。
もちろん、こういうことを考えた上で、より真に迫っていくまでの過程として、あえて、「表面上の行為」を取り上げて、[褒める・注意をする]ということもありますし、そこにいる子を育てるために、他の理由から、背景・理由などに関係なく、線を引いて注意をする事もありますが。
このように、背景や理由、経緯などは、コーチングを行う上でとても大切な要素ですが、それらによって、表面に出る行動、現象はあまりにも様々なので、それらを踏まえてのコーチングは、面白いと思うと同時に、非常に難しいとも感じています。
・・・ある行動が生まれる背景や理由が色々あるということについては、皆さんもよくご存知だと思いますので、ここでは、コーチの立場で、私が昔、サッカーの分野で「えっ?」と感じたことをお話しします。
コーチになってから3年くらいたった頃、名選手のインタビューを聞いていて、驚いたことがありました。
だって、その選手は、「自分が名選手になれたのは、素質・才能のおかげだ」なんて言うんですもん! 
子供にサッカーを教える時に、「努力が大事だよ」と言うことの多かった私には、「えー?!」でした。
あとで、子供たちに、「あの名選手も“努力が大事”って言っていたぞ」という話をしようと思っていたのに。
そのインタビューを見た直後は、「まったくもう~」・・・なんて思っていたのですが・・・その選手はそんなことを言いそうにないんですよね(それまで、他の場での受け答えとかを色々見ているじゃないですか、そういう様子からは、そんなことを言いそうにないんですよね)。
だから、私が、彼の言うことを正しく理解できていないんだろうなと思いました。
そして、同じようなことを他の選手も言っていることがあるのを見て・・・「ははーん」と思ったのです。
彼らはみんな、普段の言動(といってもテレビや雑誌を通しての印象ですが)を見ると、謙虚なんです。
そこで、次のように考えました。
例えば、「努力」というものが、「すごく大変なこと」だと思っていたら、自分が、そういう大変なことをして名選手になったなんて、言いにくいこともあるのではないかな? と。
だから、「自分は大変なことをしたわけではない」「本当は、自分よりも他の人の方がすごいんだよ」と言うために、「素質・才能でここまできた」と言うこともあるのではないかな、と思いました。
そして、それとは逆に、「素質・才能はなかったけれど、努力でここまで来た」という人は、「自分には、素質・才能があったから」というと、なんか自分が“特別”なようになってしまうから、「自分は“特別”ではないんだよ、みんなと一緒だよ」「他の人の方がすごいんだよ」と言いたくて、「努力によってここまできた」と言うのかもしれないと(もちろん、生まれ育った国の文化などが影響している部分もあるでしょうが)。
・・・真逆の言い方ですが、真の名選手は他の選手の良さをちゃんと理解し、他の選手の良さを認めているのだということなのだと思います、きっと。
背景を考えれば真意を捉えることができても、背景を考えなければ真意を捉えられないこともあるのだなと、強く感じた出来事でした(実際には、私には、名選手の考えは正確にはわかりませんので、推測が正しくないかもしれませんが、先程のように考えることがあってもおかしくはないと思います)。
そして、場所が変わり、時間もたち、今、ソラの子たちを見ていますが・・・
ソラの子は、みんな、色んな行動を取ります。それが良さであり、今、彼らがすべきことでもありますから、これでいいんです。ただ、まだ、大人が必要な年代でもあります。
ですから、あとは、私たちが彼らの行動を正しく理解できるかどうか、です。
そのためにも、背景、理由、経緯をしっかり考えられるようになりたいと思っています。そして、より正しく彼らを見ていきたいと常に考えています・・・が・・・これが本当に難しく、いまだに見誤ることが・・・。
ですが、子供たちの成長がかかっているので、できる限り、背景を考えながら、子供たちの真の部分を見ていきたいと思います。

******この「見誤り」を少しでも減らすためにも、手を向け、目を向けているのですが・・・それでも難しい部分があることも十分承知しているので、背景、経緯をより深く理解することで、見誤ることを少しでも減らそうと、よく「些細なことでも連絡を下さい」というご案内をさせて頂いています。
ですから、本当に、何かあったら連絡を頂けると助かります。
子供たちを正しく見ることができないということは、コーチとして、とてもつらいことなのです。

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手からは何も出ていません

(2012年3月通信No.123おまけより)

私は手を色んな方に向けることがあるので、子供から、「何やってんの?」と、聞かれることがあります。
保護者の方からも同じことをたまに聞かれることがありますが、簡単に言うと「指さし確認」です。
家事や他の仕事と同じように、スクールを行う時も、「見るべき場所」と「意識を向けていなければならない場所」が、同時に複数存在します。
全体を見渡す,フォーカスして一カ所を見る,全体を見ながら他の場所を意識する,一カ所を見ながら全体を意識する等々・・・様々な形で、起きている事や雰囲気をつかむ必要があるので、私の手は、そういう時に見る場所や意識する場所のうちのいくつかに向けている感じです。
そして、基本的には、視線と手の向きは違うことがほとんどなのですが、状況により、手と視線が重なることもあり、特に、情報を一気に取ろうとする時は、向けた手に、もう片方の手を添えることもあるので、手から何かを出しているような感じになり・・・子供から、「何しているの?」と聞かれてしまうのです。
手を使わない時もありますが、よほど自分の調子が良い場合を除き、今は手を使っています。
ちなみに、昔は手を使うことはなく、体中で現場の雰囲気を感じるようなイメージを持っていました。
ですから、豊田にも、「上半身が裸のような感じで、体中で子供の気持ちや雰囲気を感じろ」とか「背中に大きなバッテンの傷があって、そこから雰囲気を感じるカンジ」などと・・・「何をコイツは言ってるんだ?」と思われるような要求をしていました。もちろん、本当に傷があったら、私はギャーギャー言いながら、子供たちには目もくれず、近くの病院に直行しますが・・・(失礼!)。
そのような感じで、昔は現場の雰囲気を感じ、指さし確認なしでも意識すべきことの優先順位が崩れることや、自分のイメージと現象との間にギャップを感じることは少なかったのですが、数年前から、そうではなくなってきたので、「これはイカン」ということで、手で確認をするようにしたのでした。

***コーチング中は、より広い視野を持つことが大切なのですが、それでは逆に見えなくなるものもあります。
ソラの空間は、単純な「子供の空間」なのですが、子供たちがずっと関わり合って来た上でできている空間でもあるので、一瞬の場にも、複雑な絡み合いや深い意味が含まれていることがあります。
そんな空間の中には、目で見て意識をするだけでなく、(意識はしていても)見ない方が良い場所,見ていても見ていないように(子供たちに)思わせなくてはならない場所もあります。
私たちの視線を子供たちが必要以上に感じてしまうと、子供たちの動きや反応が若干変わってしまうこともあるので、素の部分での子供たちの変化や成長に対し、正しい判断をできないこともあるからです。また、そういうことを判断できる、せっかくの機会が、訪れなくなってしまうこともあるからです。そのため、こちらからの働きかけや視線を感じさせないようにしなければならない状況もあるので、「広い視野」と言う基本を大事にした上で、「見ない」も含め、空間を感じるようにし、そして、その「見ない」部分をしっかりと把握するためにも、意識を外さないようにするためにも、手を向けていることがあります。

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2012年3月 6日 (火)

「子供らときたら」の中の「エイヤー」の補足

(2012年3月通信No.123おまけより)

以前、子供たちの間に「エイヤー」があったことは書きましたが、その子たちの翌週の様子にはあまり触れなかったので、ここで、「エイヤー」の子たちの翌週のことを書いておきます。
さて、「エイヤー」のあった翌週、ゲーム時のチーム分けでは、「エイヤー」の子たちを最初は同じチームにしてみました。
チーム分けの際、この二人が同じチームだとわかったらどんな顔をするのかな、と思いましたが、二人ともあたり前の顔をしています。
そして、ゲームを行うと、まったく自然に、仲良く、すごくいいプレーをしているので、今度は違うチームにしてみました。
同じチームにした時と相手チームにした時とでは、見えることやわかることが違います。
相手チームでは、バチンと当たることもできますし、「この前、あんなこと(エイヤー)になったのはお前のせいだぞ」という気持ちをプレーに出しちゃうことがある可能性もありますが・・・そんなことはありませんでした。
しかし、それだけで「OK」かといえばそうではなく、遠慮をしすぎていたらもったいないわけで・・・。
だから、もう少し様子を見たのですが、「前はごめんなさい。今日は怒らせないように頑張ります」というようなおとなしさもなく(もし、そういう感じになってしまったなら、前にあったことを必要以上に大きく捉えすぎているかもしれないので、また違う話をする必要があります)、本当に自然に、一緒にサッカーを楽しみ、“ガツガツもあるけど、余計なものは一切ない”子供たちの等身大のサッカーで・・・すごく良かったですね。
これが子供の成長力というか、回復力というか、とにかくすごいところです。
この前のことは、本来の自分たちの意思とは違う部分で起きたことでもあったし、誤解も含まれていたので、その後、謝り合っていた時に、すでに二人とも照れていましたし。
この二人は、誤解でケンカが起きることや、周りに流されすぎて自分の意思とは違う行動をすると思わぬことが起きること、ケンカになっても仲直りができて、さらに仲が良くなれること等、色々なことを経験できて、良かったと思います(もちろん、そういう様子を見ることができる、まわりの子たちにも、このような、みんな順番でやりそうなことは、後で、良い効果をもたらします)。
・・・こんな感じで、「エイヤー」の後の二人は、すごくイイ感じだったのです。この前は、他の「プンプンボーイズ」のことを書いたブログを載せたので、その部分には触れませんでしたが・・・。
ところで、「何かをしでかすぞ」というにおいをプンプンさせていた他の子たちですが・・・ブログにも「コラコラ」と書いたように、エイヤーの翌週、この子たちにも怒ったのですが(毎度、こんな私ですみません)・・・プンプンボーイズは、その怒られた翌週には、ちゃんと「子供の世界」に戻って、ナイスボーイぶりを発揮していました。
とりあえず、特に私に怒られたプンプンの二人は、怒られた日の翌週、コートに来るなり、“ニヒヒ”と私を見つけ、ボールを当てに来ましたね(この前は口を「へ」の字にしていたくせに・・・これでいいのです)。
その後の練習でもゲームでも、“ナイス子供!”でありました。
けっこう大変なことを平気でやってくれるんですよ、子供たち。「子供の世界」に戻れば。
・・・エイヤーの子たちだけでなく、プンプンボーイズだけでなく、本当にたくさんの子たちが、自分たちで色んなものを出しあい、様々な経験をして、どんどん成長しています。同じように、私たちコーチも、ウォーッと怒ったり、ワハハと笑わったり、時には陰で涙も見せながら(ウソ)・・・本当にめいっぱい楽しませてもらい、また、成長させてもらっています。

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子供らときたら・・・②

(2012年2月通信No.122おまけより)

U-12クラスでは、2月に入り、卒業の近づいてきている6年生が、各曜日で様々な表情を見せています。
もうすぐ卒業、このまま順調に卒業まで・・・という時期ではありますが、私は曜日によっては、この6年生たちにとんでもなく吠えています。
だって、彼らの力に見合うチャレンジをしていないから。
これまで、6年生には、機会を見て、年下の子の力を引き出すように話してきました。
こういうことを強く意識させると、年下の子に「技術」や「やる気の強さ」を合わせるようで、本人たちの技術が上達しないような印象があるかもしれませんが、そういう取り組ませ方はしません。
本人たちの力にもなるような形でそれらのことを意識させるようにしてきましたし、また、年下の子たちと6年生の子たちのそれぞれの(技術と心の)成長の段階を見て、強調の仕方も度合いも考えてきました。
そして、技術面の成長を考えても精神面の成長を考えても、十分に成長してきた彼らは、もう、自分たちの持っているあたり前の力で、あたり前のように、年下の子に力を出させることができる段階にきているのです。
1月に入ってからは、6年生に対して、具体的な行動として、これからどのようにすべきかを話したこともあります。ですが、どうもその部分を捉えている曜日とそうでない曜日があり、また捉えていても実際に挑戦をしている曜日とそうでない曜日があり・・・2月に入り、それらのことに対してあまりに挑戦をしない曜日があったので、私は怒りました。
その曜日の子たちには、前の週にも同じような話をしています。その次の週であったのに、「年下の子の気持ちをしっかりと考えろ」と言ってもそれをせず、具体的な話も含め、何度話しても年下の子の表情を見ようとする、感じようとする行動を起こさなかったので。
時期的に、6年生は卒業を控え、6年生同士で、たくさん話をしたり、盛り上がってプレーをしたくなったりする時期ではあります。ですが、その時間を取った上で、そのあたりを差し引いても、あまりにも周囲の子に対する気持ちや自分たちで挑戦しようという気持ちが足りませんでした。
その日の練習終了時にも話し、それでわかる部分もあったはずですが、段階的に、翌週まで待って、また同じことを話すわけにはもういかないので、私は、その日に来ていた6年生に対し、翌日の練習に来るように声をかけました。
そして、特別に集めた翌日の練習でも、前日と全く同じ様子、昨日話したことを受け止めていない雰囲気、行動に対して、私は激怒しました。
年下の子と一緒にプレーをする時に、その子たちの力を出させようとしてプレーをするとどれだけ成長できるのか。
パスの正確性はより高くする必要があり、さらに、状況によって、右足に出すべきか左足に出すべきか、強いボールがいいのか弱いボールがいいのか・・・パスの強さ、方向、タイミングの全てにおいて、より高いコントロールが必要になる機会が増えます。
さらに、パスをした後も、すぐにサポートをする必要がありますが、そのサポートの動きにおいても、ただ早く動いてあげるだけでなく、よりわかりやすく動いてあげる必要、より助けることができる場所に動いてあげる必要が出てきます。走るスピードも距離も角度もタイミングも、より高める機会が増えます。
パスを受ける場合も、年下の子からパスを受ける場合には、自分の思っていたところにボールが来ないこともあるはずですが、プレッシャーの高い試合では、そういうパスが来る方が自然なので、その時でもしっかりと受けることができるのか、来たボールを自分の思ったところにコントロールできるのか - 自分が今、持っている技術がよりはっきりします。
判断力にしても、味方と相手の状況から、より良いサポート、効果的なサポートをどうすれば良いのかを短時間で考える必要があります。なぜなら、年上の相手選手が多い中で、年下の子がゆっくりと自由にボールを持てる時間はゲーム中にはそう長くはないからです。これらを繰り返せば、判断力も向上していきます。
さらに、これらを可能にするために、どのようなタイミングで、どのような声のかけ方が適しているのかを考える必要もあります。
当然、「関わろう」として関われば、たくさんの子たちの、色んな状況にある表情をよりたくさん見るようになり、心の部分、精神的な部分でも大きな成長をしていきます。

・・・今、ここに書いたことは、年下の子の力を出させようと努力した時に成長する部分の、ほんの一部分です。
わかりやすいものだけを取り上げましたが、実際にはこれらの他に、もっと多くの成長できる部分、自分を高められる部分があります。
これらをしようとするのか、それとも、これらをせず、6年生同士の、仲間内だけのゲームで力を出すことや、年下の子との技術差を考えずにプレーして、ただの技術の優劣上の達成感を得ることだけで満足するのか。
これらをしない6年生同士のままで残り時間を共有するのでいいのか、別れを惜しむのでいいのか。
・・・技術面の単純な「上手さ」だけの向上を考えたなら、または、精神面での単純な「強さ」だけの成長を考えたなら、「上手な子を集めてゲーム」という形や、単純に技術レベルの合った子や同じ意識の子を同じグループにするというやり方がいいのかもしれません。
でも、それだけじゃつまらないのです。もったいなさすぎるのです。
年下の子の力を出させようとしている子を見ると、技術面での(先程書いたような)成長をしっかりと見せています。また、強さと優しさがより大きなものになっています(優しさを持つ強さとそうでない強さには、大きな違いがあります)。
そして、スキルと心を合わせることで、大人の考えで組み立てたプレーの何倍も面白いプレーをします。
大人の考えで組み立てるようなキレイさという面では、まだまだですが、そんなものは、これからいくらでも磨きがかけられるのです。そんなキレイさよりも大きな可能性を含んだ、すごく面白いプレーをするんですよ。
そういう、成長していく力があるのは明らかなんです。
だから、思うんです。
子供なんだから、もっとでっかく成長しろよって
勝手に天井なんて作るな、作らせるなって。
可能性だけをめいっぱい積んで、飛んで行けって。

残り一カ月・・・
彼らが、年下の子の力を引き出すことはもちろん、自分たちの力を最大限に引き出し、自分たちの力をより感じ、より大きく成長した姿で飛び立っていくことを期待しています。

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子供らときたら・・・①

(2012年2月通信No.122おまけより)

ある日のU-9クラス。
「みんなから」というわけではありませんが、子供たちの空間からは、最初から、何かをしでかしそうな「におい」がプンプンしていました。
その後も「なるほどね」という練習中の態度があり、がんばっている子には悪いですけど、お説教タイムもたくさんあり・・・。
でも、「まだだな、まだ何かあるだろうな」という感じがあったので、そんなことも考えて、ゲームの時にはグループ分けをしました。
そのグループ分けでは、まず、予定通り、前の週にちょっとした「エイヤー」をした二人は同じグループにして・・・あ、ここで少し触れておきますね、その「エイヤー」の件に。・・・ケンカというほどではない、本当に、「エイ!」「ヤー!」で終わってしまったやりとりです。子供たちには「ケンカ」と話しましたが、ケンカとはとても言えないもので・・・ですから、ここでは「エイヤー」と表現します。
まず、「エイヤー」の件の説明の前に・・・子供ならあたり前のことなので、ここに書く二人が「悪い子」ということでも、他の子に「迷惑をかける子」ということでもありませんからね(だから、こうして、ここに書けるのです。悪い者を決めるとしたら、私ぐらいです)。それに、ソラの子はみんな、順番に、色んな立場になっていますしね。
「あたり前の子供たちの行動」であり、私がもし、子供の行為を全て“大人仕様”に変えるようなやり方をしていれば全く起きることのない、二人のちょっとした「エイヤー」。
では、どんな「エイヤー」だったかというと・・・
まず、一人がある子にちょっと文句を言いました。その時、周囲の子も、その文句の声をさらにあおるような声を出しました。文句を言われた子が言い返しました。この時も、周囲の子はあおるような声を出しました。
・・・そして、二人は、本来の自分の怒りとか気持ちを越えた部分で互いに相手に接しました。その時の“ノリ”で「エイヤー」になってしまったという感じです。こういうことはよくあることだと思います。
ですが、これが、もっと年齢が上がった時に起きると、とても悲惨な結果を生むことがあります。「そんな気はなかった」ではすまされないことが起きます。
ですから、その前に、その時のノリで行ってしまってはいけないことがあるということを、ちょうどいい大きさでしっぺ返しをくらう段階で経験できることは、私はいいことだと思っています。
その段階で知ることができれば、後の年代で、同じような状況になった時に、自分にブレーキをかけることができ、取り返しのつかない状態を経験しないですむでしょうから。
この二人は、すごく優しい子ですよ。それから、私が注意をすれば、こんなこともしなかったはずです。ある程度のことでは気持ちを調整することができる子たちです。また、今まで、この子たちのおかげで、楽しく練習ができた子もたくさんいますし、この子たちに助けてもらった子もたくさんいます。素は、本当に、すごく子供らしい、GOODボーイです。
以上、「エイヤー」の説明でした。
さて、そんな、ちょっとした「エイヤー」があったので、その翌週となるその週は、ゲームでこの二人を一緒にさせることは外せない「予定」となっていたのです。
そして、自分たちがあおる声を出したことで、その二人に必要以上にイヤな思いをさせた「周りの子」にも、自分たちの軽はずみな冷やかしやかけ声で、物事が思わぬ方向に進むことがあるのだということを教えたいと思い(「エイヤー」の起きた日には教えることができなかったので)、周囲の子も含め、その週のゲーム時にみんな一緒に面倒を見ようと、そんな予定があったのですが・・・
最初に書いたように、その日は、他のにおいが「プンプン」だったので・・・当初の「予定」に、当日の様子を加味し、それらを全部ひっくるめて、グループ分けをしたのでありました。
その後のことは、以前、ブログ(2月10日「背景を考えなければならない変化」)にも書いたのでここでは省略しますが、はい、「コラ・コラ・コラ」となったのです。
・・・ソラの子は、いつもグラウンドで素を見せてくれます。
根本に計算がないから、怒られることもたくさん目の前でしてくれる - それがすごくありがたいです。
子供は浮いたり沈んだり、跳んだり転んだりして成長していくものです。
彼らがここでちゃんと見せてくれる表情、変化をしっかりと見て、言うべきことは言っていきたいと思います。
口が「への字」になったり、とがったり・・・強がってもまだ子供で、そんな表情を見ると、言い過ぎてはいけないとも思うし、でも、言わなければいけないとも思うし・・・。私は「コラ」とよく怒りますけどね、自分にはもうない純粋さを持っているからでしょうか・・・みんな、本当にかわいいです。ソラの子供らときたら・・・まったく、もう・・・。

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