年下の子と年上の子と
(通信No.106おまけより)
■ちょっとだけ・・・①
ちょくちょく言い合いをしていた4年生の子と5年生の子がいるのですが・・・どちらかと言うと、4年生の子がその場に合わないことをした時に、「ちゃんとやれよ」「おまえが悪い」と5年生の子が言うケースが多く・・・。
それまでの行動を見てきた上で言っているようなのですが、年下の子が年上の子にそんな風に言われると、キツく感じることもあると思うので、5年生の子には、言い方をもっと考えるようにと話をしたことがありました。
といっても、その場に合わぬことをするために周囲から注意をされる子を、守りすぎるようなことはしませんが(理由や原因を考えた上で、全体または個人に対してアプローチをかけることはありますが)。
さて、そんな感じの日が続いていたのですが、ある日、その5年生の子が、「ねぇ、コーチ。俺、この前、あそこで○○(4年生の子の名前)に会ったよ!」と、何度も何度も、すごく嬉しそうに私に言うのです。
「ふーん、嬉しかった?」と聞くと、「嬉しかった!!」と。
その後の様子も見ていますが、うん、グッド! こんな子がソラにはいっぱいで、本当に面白いし、暖かいです。
■ちょっとだけ・・・②
・・・先程の話を昨年書いていたら、今年に入り、早速、U-9クラスで、ちょいっとケンカっぽくなった2人が登場。べつに悪いことだとは私は思いませんよ。子供の世界ですもん(1人は3年生で、もう1人は1年生)。
ケンカっぽくなった後、その2人を私が無理矢理ずっと一緒に練習させていたので、ゲーム前に、そのうちの1人の子が、「どういうチームになるかわかった。あ~、ヤダな」と。私が、ゲームでもその2人を同じチームにすると思ったようです。ま、そのつもりでしたから、「俺の性格、よくわかっているね~」と、同じチームにしちゃいました。
それにしても・・・あの2人、この2人、その2人・・・楽しすぎる、まさに「子供」なソラっ子どもめ。子供は未熟であたり前。こうでないとね。もちろん、それに合わせて私も噴火しますよ、大人ですもん。
ところで、ケンカをしてしまった場合、これまでの話のように、一緒に練習をさせるケースと、その日は完全に離してしまい(仲直りもさせず)、全く接点を持たせない、というケースもあります。
接点を特に持たせない場合は、モヤモヤする気持ちをそのまま持って帰らせ、翌週の様子を見るのです。
それで、それぞれが思ってきたことを不器用でも行動に表し、お互いが仲直りをすることもあります。
他にも、様々な仲直りや成長を見せることがあります。また、(モヤモヤがたまらないような年齢・段階であった場合などは)翌週になると、ケンカしていたことを忘れて、自然に楽しく遊んじゃうこともあります。
こういう経験から、色んな仲直りができること、色んな仲直りがあることを知ることも大切です。
一緒に時間を過ごさせるか、離れて時間を過ごさせるか、またはそれらと違う形で過ごさせるか - どうするかは、「その子たちに対し、それまでに自分が見てきた・考えてきたこと」+「その時の直感」から決めています。
そして、今回は、この2人を「ずっと一緒」にしたのです。そしてそして・・・、それを「ヤダ」と言う子。
うん、イヤだろうな、この子はこういう経験が2回目だから。
前回は一年近く前で、その時は、「超回復」するまでに数週間かかりました。でも、明らかに見せた「超回復」。
だから、キツくても、今度も頑張ってもらいます。今度はどれぐらいの時間がかかるかな。さて・・・成長に期待。
時間の過ごさせ方について補足をすれば、その子に合っている方法を選ぶこともあるし、その子に合っているかということよりもその子に必要かどうかで選ぶこともあります。今回は、その子に必要だと思うから、この方法。
合ってはいないかもしれないと思います。でも、だからこそ、今、こういう経験が必要だと思いますから。
私の感じていることからの判断なので、それが子供たちにとって本当に良いのかは「?? ?」ですが・・・楽しい子ばかりですし、力のある子ばかりなので、きっと、全部栄養にしてくれると思います。期待して見ています。
・・・2011年も、こんなスタート・・・今年も、子供たちの力を、グラウンド上で楽しんでいきたいと思います。
***
子供たちの時間・空間の過ごし方が昔と変わって来ていることもあるのでしょうが、ここ数年、(ソラの子ではなく、一般的な話で)自分以外の人との心の接触に対する耐性をつける機会が少なくなってきているように感じています。それもあり、私の場合は、ちょっときつくても相手を感じながら時間を過ごさせたり、相手との関係を良い方向に持っていこうとさせたりすることが多いかもしれません。
また、少し話がそれますが、(得意なことを伸ばしたり、楽しみながら何かを学んだりすることはとても良いことだとは思いますが)、楽しませる道具や方法を、学ばせる側が用意しすぎているようにも感じています。「勉強が楽しい(得意)。だから勉強する」ということは良いことだと思いますが、それと同じくらい、「勉強は面白くない(苦手)。だけど、仕方ないからする」というのも、良いことだと私は思います。ソラの練習を楽しいと言ってくれる子がいるようですが、私は、適当な範囲を超えての工夫も準備もしません。もちろん、子供の世界での大きさしか求めませんが、自分から頑張る、前に進もうとする子がつかめる楽しさしか用意しません。ですから、「ヤダ、ツライ」と思うことも多いでしょう。こんな感じなので皆さんにもご迷惑をおかけするかと思いますが・・・2011年もよろしくお願いします。
***
上の話は前通信に入れる予定だったのですが、ちょっと「おまけ」の量が多くなるので、次回(今通信)に回すことにしました。
ですから、先程書いた「年上の子と年下の子②」の翌週の様子も見ることができまして・・・参考に書きますね。
さて、上の話の翌週、その年上の子と年下の子は・・・
ちょうど[その2人+1人]の3人が早くコートに来ました。まだ前のクラスの練習をしているのでコートには入れずにいたのですが、3人で仲良くちゃんと待っています。そして、コートに入れると、練習が始まるまで、その子たちは普通に、まるで公園で遊んでいるかのように遊び出しました。すごく楽しそうに。まるで、いつも一緒に遊んでいるみたいです。
「いいなぁ、子供って。すごいなぁ、こいつら」って、素直に思いました。
もう・・・3年生の子も、1年生の子も、2人とも、GooooooooooDです!
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