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2010年10月の投稿

2010年10月20日 (水)

ふざけたい

(2010年10月 通信No.102より)

「だって、ふざけてやりたいんだもんっ!」だって。
U-9クラスの練習後、ある1年生の子が、「ねぇ、○○も金曜日にしてよ~」と、うるさくて、うるさくて! 
○○君は、新学期から新しくソラに来ている子です。
今年の夏空に初参加し、その後も来てくれることになりました。
この1年生の子は、その○○君とサッカーがしたいらしいのですが・・・(○○君は違う曜日なのです)。
あまりにうるさいので、「同じ曜日になっても、お前はふざけすぎて、俺に“外に出ろ”って言われて、○○と一緒に練習できないんじゃないの?」と言うと、
「だって、ふざけてやりたいんだもん~、ヒヒヒヒ・・・」と、この子。
あはは、そりゃそうだ。まだ1年生だもんね。
この子にとっての「ふざける」は、私から見たら「楽しむ」って感じかな。
子供にとっては「ふざけてる」つもりでも、私にしてみれば自然に「楽しんでいる」と思えることが多いです。
*危ない時、大けがが起きそうな雰囲気やその場にいる子があまりにもバラバラになる雰囲気に進みそうな時は、厳しく注意します。この境目はちょっとわかりにくいのですが、なんとか判断するようにしています。ですから、さっきまでニコニコ顔だったのに、急に雷なんてこともあります*
・・・フフフ、「だって、ふざけてやりたいんだもん」だって。
この子、どう見ても良い感じで練習しているのに、あれで「ふざけてる」つもりなんだ。なんか、面白い。
そういえば、この子には兄がいまして、その兄の方は、この時にやってはいけないことをやり、私に注意をされていました。しかも、注意している私の目を見なかったので、お母さんにも注意されていました。
注意される時は相手の目を見る・・・基本です! 
色々考慮しますが、「これはちゃんと理解すべき」ということを注意する時や何度も同じことを繰り返す場合は、特別な場合を除いて、私も、(注意している)私の目を見させます。
それでもごまかして見ようとしない子やずっと逃げてばかりの子には、「お前、そんなに弱いのか。怒られるからって、相手の目を見れないのか」なんて言うこともあります。
受け止めて進まないとイカンだろってこともありますから。
あ・・・話がなんかそれましたね。
そうそう、○○君とその1年生の子のこと。
夏休みに会っただけなのに、こんなに仲好くなれて、良かったですね! 
一緒にふざけた(=楽しんだ)のが、よほど楽しかったのでしょう。
ウハウハでしたからね、夏休みのこの子たち。
子供のサッカーには、たくさん、色んな楽しさが詰まっているんですね。

=サッカースクール ソラ=
千葉市で開校中 TEL : 042-534-3766
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チームの時と全然違う! 

(2010年10月 通信No.102より)

ある日のU-9クラスで、練習中やゲーム中の○○君の様子を見て、「○○って、(所属している)チームの時と全然違う」と言った子がいました。とても楽しそうにプレーしている○○君に対し、「すごくふざけてる!」と、ちょっと文句気味に。
とても良い感じで練習しているのですが、○○君。
いつもこんな感じでサッカーをしていたら、どんどん上手になりますよ、この子。
ちなみに、○○君のいる曜日には、同じ学校や同じ所属チームの子がいないのに楽しそうに通っている子がいますが、その子が真っ先に仲がよくなったのは、この○○君でした。
それぐらい、サッカーや練習への取り組み具合が「良い感じ」なのです、○○君は。
私から見たら、「ふざけてる」というより、「楽しんでいる」という感じです。
ちなみに○○君にそう言ったこの子も、本当はおふざけ大好きです。
でも、きっと、この子も普段、所属チームの練習ではそういったものを我慢しているのでしょう。
だから、我慢していることをここでやっている○○君がうらやましかったのだと思います。
実は、それをよく示す出来事が他の日にもありました。
その日、その子は、所属チームで覚えた攻撃パターンをあまりにも多く繰り返していました。
そのプレーに判断はなく、AパターンかBパターンというような、狭い範囲での攻撃方法を繰り返すのみ。
その攻撃方法が、彼らに合ったものなら良いのですが、そうではないので、注意をする必要がありました。
でも、どう注意しようか、困りました。その子はただ一生懸命にチームで教わったことをやっているのだと思うので、安易に否定はできませんし・・・。
それでも、(それを繰り返してもその子は上手にならないのですが)あまりにも強引な攻撃パターンを正しいと思って繰り返し、まわりの子のことも見ることができていなかったので、やっぱり、話をすることにしました。
しかし、残念ながらその話ではわからなかったようなので、その後にも他の場面で注意をしなくてはなりませんでした。教えられ方にもよるのでしょうが、知識を先取りする感じで何かを教わっていると、その前段階のことを理解させようと話をしても、「俺はもっといいことを知っている・やっている」という感じになってしまうこともあり、理解させることがなかなか難しくなるのです。
以前も、(ソラのゲームはチームのものとは違い、ポジションなどないので、誰かがそこにいなければいけないということはないのですが)自分がパスを出したところに味方がいないと「なんでそこにいないんだよ」と文句を言ってしまうことがあったので、(自分のイメージでプレーをすることも悪くはないのですが、基本的には、味方や相手の状況を見て、どんなプレーをするのか考えるのが当たり前なので)話をしたことがあるのですが、時間がたち、またチームでのやり方が頭に強く入ってしまったのでしょう(こういう時のこの子は、サッカーを楽しんでいるというより、ただ同じことを繰り返しているだけなので、おそらく、サッカーの楽しさを体全部では感じていないと思います)。
さて、その日、これらの注意の後で、この子は自分が楽しむプレーを思い出せるかな? と見ていると・・・
良かったです。この子はちゃんと思い出せました。
それは、ある子のおかげでしょう。
ある子が、ゲームでとても楽しそうにプレーをしているのです。
たまに冗談を言い、でも、ふざけすぎるというわけではなく、本当に楽しんで。だから、よくボールを追いかけまわすし、ボールを触りまくる。ボールを持てば自由な発想で、何をするのかわからない。でも、決して自分勝手に楽しんでいるのではなく、味方にもパスをたくさんするし、味方のためにもプレーできる。
守りも攻めも、自由に動いて、友達も楽しませるし、もちろん、自分自身がサッカーを楽しみまくっている。
本当に楽しそう。
そんな、自分も本当はやりたいプレーをずっと続けている友達を見て、その子のプレーが変わったのです。
この、ある攻撃パターンを繰り返していた子も、もともとはこれぐらい自由にプレーしていた子です。
ですから、本当はどういうプレーが楽しく、今の自分に合っているのかをわかっているのです。
本来のプレーを思い出したこの子は、その、楽しみまくっている子と同じようなことを言いながら、同じように自由に、楽しそうに、なんでもありのプレーをするようになっていきました。
動きや表情には、本当はこの子もこういうプレーをたくさんしたいのだということがよく表れていました。
良い動き、表情、成長力を見せていましたよ。

・・・ここに登場した子たちは、みんな、本来、年代に合ったサッカーの楽しみ方をわかっている子たちです。
ここ、ソラでは、そんな自分に素直なプレーをしてほしいと思います。
ソラの時は、安心して、そらのままで、素良の顔で、サッカーをしてほしいと思います。

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サッカーって遊びなの? 

(2010年10月 通信No.102より) 

ある日のU-9クラス。
集合をかけてもなかなか来ない子がいたので、「早くこっちに来ないと遊べないだろう」と言ったら、ある子が「サッカーって遊びなの?」と言ってきました。
どうやら、大人が言うように、「サッカーは遊びじゃない」と言いたいようなのですが、私は、「お前らにとってサッカーは遊びだよ」と答えました。
「遊びじゃない」も間違ってはいないと思います。
場合によって、遊びと区別することがあってもいいかと思いますし、しっかり練習に取り組ませる時に、年齢や段階によって、「遊びじゃない」と大人が言うことがあってもいいかと思います。
「遊び方」は人それぞれですから、「遊び」の捉え方が色々あるのも当然で、そのどれもがべつに間違っているわけではないと思いますので。
ですが、ソラの中では子供的発想から、「遊び」でOKです。
なぜなら、子供にとっての「遊び」とは、楽しくて仕方ないもの、陽が暮れるのも忘れてしまうほど熱中するもの、夢中になれるものだと思うからです。
できる限り頭を使い、できる限り心を使い、できる限り体を使う。それも、無意識に。
挑戦、冒険、色んなものが詰まっていて、目的達成のためには、ちょっとやそっとじゃへこたれない。だって、楽しくてしょうがないから。それが子供にとっての遊び、ですよね? 
子供にとってのサッカーは、そういうものでいいでしょう・・・というか、それが理想だと思うので、ソラでは「サッカーは遊び」でいいのです。
プロ選手の多くも「子供の頃はサッカーばかりして遊んでいた」と、よく言っていますしね。
子供たちが成長するにつれ、よりサッカーを楽しむために、より向上するために、自分の心の中で、サッカーに対し、それまでの「遊び」とは違う捉え方をするようになるのは悪くないと思いますけどね。
・・・それにしても、いきなり子供が「サッカーって遊びなの?」なんて聞くの、ちょっと不自然ですけどね・・・。

基礎とか土台って大切ですよね(いきなり話が飛んだようですが・・・)。
例えば、サッカーで言えば、基本がしっかりしていないのに、高度な技術を覚えたところで、それを使いこなすこともできませんし、使える場面まで持って行けもしません。基本がしっかりしていないのに、高度な戦術を覚えたところで、力のある相手には、いとも簡単に破られてしまいます。
基本を飛ばして、大事な土台がからっぽのままで次に進んでも、(本来ならしっかりと基本を身に付けた上でできるはずの)良いプレーや良い判断をできることは、まずないでしょう。
実際に、大人がやるような戦術でチームでプレーする子が、戦術の「基本」を抑えていないために、子供同士の「1対1の対決」で、大人の戦術を理解しているなら当然できるはずの動きをできないばかりか、それ以前の基本的な動きをできないことや、力のある子には歯が立たないという場面を見ることもよくあります。
サッカーに限らないかもしれませんが、子供の時に感じるべき、学ぶべきことを飛ばして、大人に似合う多くのことを学び、いざ大人になった時に、それらの(先に学んでいた大人のような)知識を生かしていけるのだろうか、子供の時の十分な経験から培った「子供の考え」がない上に、「大人の考え」を乗せていくことができるのだろうか、なんて考えてしまうこともあります。
ソラの子を見ているとあまり感じませんが、なんかテレビとかを見ていると、大人みたいな子供が増え、子供みたいな大人が増えているように感じるので・・・・って、大げさですね。
何を偉そうに言っているんでしょうね、まだまだ子供の私が。こんなこと言える人間ではありませんでした! 
調子に乗りすぎました。失礼しました。
でも、少なくとも、サッカーにおいては、子供の間は子供でいさせてあげたいと思います。

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2010年10月16日 (土)

試合の翌日などに聞かれる会話

(2010年9月 通信No.101より)

誰かが、「あのチームにやっと勝った」(或いは負けた)というような話をした時に、それを聞いた子が、「え? あのチームすげー弱いよ。(他の○○君に声をかけて)なぁ○○、あのチーム弱いよな。俺達、試合した時に余裕で勝ったもんな」と大声で言ったり、自分たちの試合結果を話しながら、上の会話と同じような感じで、「あのチーム、弱いぜ。あの弱い××っていうチームにも○対○で負けたんだってよ」と大声で言ったり・・・こんなことがあります。
大声なので悪気はないのでしょう。
「子供だから」と片付けることもできますが、とても残念な気持ちになります(なので、そういう話を聞いた時には、子供たちには色々話すこともあります)。
これまでに色々お話ししてきましたし、今回も、試合に対して色んな取り組み方をしているチームがあることを説明しましたので、ここでは多く書きませんが、試合に勝っても、このように相手チームをバカにするようなことを平気で言えるようでは、試合に勝って得たものは何なのだろうかと思います。
努力することを正しく学んでいれば、頑張っていたヤツらをそんなバカにはできないでしょう? 
しかも、自分たちに負けた相手は「絶対に苦手な足だけでプレーしろ」という指示のもと試合をしていた可能性もあるので、相手チームの方が本当は強く、技術もある可能性があるのですが・・・。
試合に勝った後、嬉しい気持ちになるのはわかるのですが、相手チームの良さとかを教えてもらえないのかな? 相手チームがどんな努力をしていたかとか教えてもらえないのかな? 
自分たちが試合に勝った場合でも、相手チームの良さをちゃんと教えてもらった子は、その後さらに成長していきます。
こういうことは、子供だけでは難しい部分もあるかと思いますから、周囲にいる大人の存在とても重要です。皆さんの中には、現場に立つ人もいるでしょうし、試合を応援に行く方もいるでしょう。
子供たちはそんなことを言っているからと言って優しくないかと言えばそうではなく、みんな優しいです。努力をしないかと言えばそんなことはなく、努力もします。
こういう発言や行動は褒めることはできませんが、いいやつらです。
ですから、子供たちが「より」成長できる機会をなくさないためにも、皆さんに少しご協力頂けるとありがたいです。

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ある保護者の方の心配を解消します! 

(2010年9月 通信No.101より)

ある方が、お子さん(高学年)が所属しているチームの戦績をちょっと・・・いや、かなり心配していました。
「全然試合に勝てないんです!」ということですが・・・「それは心配だ!」なんてことはありません。
通信の「おまけ」でこれまでに何度も取り上げてきましたが、子供を伸ばそうとするコーチは、公式戦でも子供たちに課題を与えたり、簡単には自チームが勝てないようにしたりするものです。ですから、勝てないこと自体にはまったく問題はないのです。
これだけの説明では安心できないかもしれませんので、もう少し説明させて頂きます。
どうやらこの「勝てない」チームは、「パス禁止」で試合をすることもあるようです。
きっと、チームとして試合に勝つというよりも、個人を育てようとしているのでしょうから、他の課題を与えることもあるでしょう。
個人技術のつけさせ方は色々ありますし、同じチーム内でも年間の予定などで課題の持たせ方も色々あるはずなので、ここでは別に「パス禁止」がいいかどうかは問題にはしません(子供にあった課題の与え方が大切です)。
重要なのは、コーチがちゃんと個人を育てようとしているところです。
(勝手な予想ですが)キーパーもジャンケンで決めたり、全員がやるように順番で回したりしているのだと思いますが、こういう感じで試合をしていて勝てないことは、別に問題ありません。
ちなみにその方のお子さんは、スクールのゲームでもボールをとにかく追いかけ回しています。
勝つためにゴール前でずっと立っているようなことも、勝つために「得」になるようなことも別にせず、純粋にボールを追いかけ、サッカーを楽しんでいます。ボールへの欲求はかなり強いです。もちろん、負けるのは好きではないようです。
こういう様子を見ても、今のところは、試合に勝てないことがこの子の成長にマイナスになっているとは思えません。
(もともと、レギュラーと補欠の区別がなくていい年代なので、めずらしくはありませんが)試合でも全員がちゃんとプレーできているようですし。
おそらく、努力や練習態度等により、出場時間に差はあるでしょうが、色々と考慮しながら、子供にプレーする機会を与えるようにしているのだろうと思います。
技術で選抜して試合をする場合よりも負けることは多くなるでしょうが、これでいいと私は思います。

技術を基準にして試合に出るメンバーを絞ると、試合に勝つ確率は上がります。負けることが少なくなるかもしれません。
ですが、試合を行う日は多くの時間を使いますから、その場にいる子たち全員にプレーする時間を与えなくては、試合に出ない子はその日、そこにいても上達できません。
試合に出ない子は、一日中サッカーの活動をしながらも、ほとんど運動をしないということになるかもしれません。
それでは技術が上達するはずがありませんから、次に試合をする時も、(技術を基準に選ぶなら)前回試合に出なかった子が出場することは難しいでしょう。
これを繰り返すと技術の差は開く一方です。
さらに、技術差は開く一方ですが、試合に出ている子の技術がどれぐらい伸びるかと言えば、その時間プレーすることに相応しい大きさほどには伸びないように私は思います。
なぜなら、そういう形で試合に出ることが多くなっている子は、普段の努力に影響が出てくることも少なくないからです。
技術差はすぐには縮まりませんから、上手な子はちょっと練習で手を抜いても簡単には(試合に出ていない子に)技術力で抜かれることもなく、次の試合に出ることができます。
ですから、「ちょっと手を抜く」ことが自分にとって良くないことだと気付きにくくなることもあります(技術があるために試合に出ることがほぼ決まっているような子、チームの中心選手がそうなってしまうのを見たことが私は何回もあります)。
ところが、こういう選び方をしないチームではこのようなことが起きません。
長期的に子供の成長を考えた時に、試合に負けることよりも心配なことは結構あります。
まだ、複雑なチーム戦術など必要ない年代ですから、チームとしての戦い方を「見て覚えること」が「プレーすること」よりも勝るということはないでしょう。
一人一人が伸び伸びとプレーする時間を持つこと、これがとても大切です。
試合を多くやるような場合は、この点に特に注意が必要です。

*ちなみに、技術でメンバーを選ぶのであれば、普段から技術を養える、技術を見れるような練習をする時間が必要で、子供たちの技術を正しく見れる目も必要です。

また、私はたまに全然関係ない地域の子の試合を(偶然)見ることもありまして・・・
どの地域の子供のサッカーにも、共通する部分があるので、ちょっとお話しさせて頂きます。
ある日、「その地域の強い」チームと、そんなに大会などには出ないと思うので戦績はわかりませんが、「個人の技術はまずあるだろう」というチームの練習試合を見かけました。
「その地域の強い」チームを相手に、「個人技術のしっかりしている」チームは、優位どころではなく、完全に技術の差を見せながら試合をしていました。
キーパーはおそらく順番かジャンケンで決めたのだと思いますが、グローブもつけていません。
そして、キーパーでもボールを持つと(ボールを取られたら失点する場面でも)平気でドリブルします。
キーパーも、他の子も、ボールを持つとだいたい5~10人くらい抜いて行きました。
誰かがドリブルをしている時でも、(ボールを取られた場合に備え)「バックが相手の攻撃に備えている」ということはまったくなく、ボールを奪われた場合は、奪われた本人や他の子がどんどん取りに行く感じです。以前に書いた、「ポジションは一応あるけど・・・」という感じでしょうか。
この試合、「強い」とされているチームは「組織」で対抗しようとしていましたが、その「組織」は、相手チームの「個人」技術に完全に翻弄されていました。相手は誰がドリブルしても、一人で何人も抜きゴール前まで行ってしまうのですから・・・。しかも、たぶん全力ではありません。
こんなに差がつくものかと思うかもしれませんが、積み重ねとはこういうものです。
積み重ねている途中ではわからないこともありますが、しっかり積み重なると当然成果は出ます。
長い間、子供の将来を考え、個人の力を伸ばすことにこだわってきた場合とそうでない場合とで、個人技術に差が出ないわけがないので・・・。一回一回の積み重ねは大きいのです。

今年開催されたワールドカップでの日本代表の戦いで、「組織力」とか「協力」などがクローズアップされましたが、それ以前に、もちろん、一人一人、個人としてもとても高いスキルがあるのです。それがあった上での日本代表の組織、協力、チームとしての一体感なのです。
日本代表がこれだけ活躍した後では特に「組織、組織」となりそうですが、子供の場合は、動き方や戦術に関しては、「組織でどうのこうの」という前に、まずは個人として必要な力を身につけさせること、これが大切です(そういうことをしながらでも、チームワークは育めます)。

それにしても、まだ子供の段階で技術にこんなに差があると、「上には上がいる」という感じで嫌になるかもしれませんが・・・そういうのを引っ繰り返すのも努力次第。
技術差は、あくまでも「今の時点」でのもの。
「差」は、努力次第で縮まる可能性は大いにあると思います。
だって、まだまだ技術の身に付く年代ですから。
それに、この先何年も、サッカーを好きであれば続けるでしょうから。
プロになった人の話で、「自分よりも上手な人はたくさんいた」という話をよく聞きますが、きっと、それは謙遜ではなく、本当の話だと思います(もちろん、昔から常に一番という人もいるでしょうが)。
大切なのは、その時に自分がどれだけ努力できるか、努力を続けられるか、なのでしょう。

さて、ちょっと視点が変わりますが、こういうこと(個人技術の差を見せつけられる機会)があった時には、指導者としてはチャンスです。思いきり方向転換をするチャンス。
これまでに「組織」として戦い、その結果として得てきた「メダル」や「賞状」といった外的なものよりも、子供たちに対して、プレー自体に興味を持つような動機付けをできるかどうか。
「チームの勝ちを優先」から、「個人の伸びを優先」にできるかどうか。
― こういう話をすると、「個人技術の教え方がわからない」という声を聞くこともありますが、そういう場合は、これまでも言ってきましたがとにかくミニゲームをやらせるといいでしょう。
1チーム2人から6人くらいにしてミニゲームをやれば、子供たちは勝ちにこだわりながらも、自分がサッカーを楽しむためにたくさんボールや相手を追いかけて、すごく上手になっていきます。
一日の練習が「ミニゲームだけ」でも大きな効果があるでしょう。
自分たちだけでの練習ではメダルや賞状をもらうことなどはありませんが、「プレーすること自体を楽しい」と思う気持ちがきっと育つと思いますよ。メダルや賞状をもらうということで動機付けを強くしてしまうと、プレーできなかった残念さをあまり感じなくなったり、自分が思う存分ボールを触っていなくてもそれをつまらないと思わなくなったりすることがあります。こういった、外的なものを得る嬉しさの方がプレーする面白さよりも勝ってくることは、とても注意が必要なのです。逆に言えば、そうならないチームは安心なのです。
さて・・・「全然試合に勝てないんです」という、この保護者の方の子が所属しているチームは、メダルや賞状を手にすることはあまりないようですが、子供たちがサッカーへのモチベーションをなくしていません。これも安心なポイントです(実際、その子はめちゃくちゃ上手になっています)。
書こうと思えばもっと書けますが、これぐらい書けば安心して頂けたと思いますので、このへんで。

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おまけを続けるわけ・・・

(2010年9月 通信No.101より)

ということで、もう始まっております。今回は「おまけ」だけです。
なぜなら、今回はかなり長くなるので! (「ガーン」という声が聞こえてきそう・・・。)
でも、いったん書きあげた後、これでもできる限り短くし、また、できる限り冷静な文章に直しましたので・・・子供やサッカーのことで、気になること・心配なことがある方は、長くて大変ですが、読んで頂けたら嬉しく思います。そういったものがない方は、読まなくても本当に「問題なし」ですので。
今回は、No.101ということで再スタート的な意味も込め、「おまけ」のコーナーを続けてきた理由を三つだけお話ししたいと思いま・・・したが、一つはカットして、二つだけ。
一つめの理由は、文章を書くのが好きだから(カッコイイ!)・・・えぇ、ウソです。文章書くの嫌いです(文鳥飼うのは好きですけど・・・実際に飼ってるのは犬ですけど)。
ただでさえ長いのに余計な文を書いてしまいました。すみません。「調子に乗るな」という声が聞こえてきそうですが、今からは、一切調子に乗った発言などしませんのでお許しを。それから、「おまけ」を読む子もいるようですが、今回は読んではいけません。・・・では・・・始めます。
一つめの理由は、子供の行動を、より理解して頂く手助けになるのではないかと考えたからです。
お母さん方から「男の子ってわからない!」という言葉を聞くことや、お父さん方から「俺の子供の頃と違う!」という言葉を聞くこともよくあり・・・。
ソラは、魅力ある子で溢れていますので、色んな子の、色んな様子をお伝えすることで、お役に立てればと思いまして。
・・・私も子供の頃は頭に牛乳ビンを乗せて歩き、見事に割って先生に怒られたり(なんで落ちるかなぁ)、花びらを水に入れ、色水を作った授業では、その水を飲んだり(普通、飲むでしょ?)・・・
こんな子だったので、少しはわかりやすくお伝えできるかと思いまして。ちなみに、牛乳ビンを頭に乗せて歩いたのは、落ちることなど考えていなかったからで、花の色水を飲んだのは、おいしそうだったから。両方とも小1の頃ですけど(良い子はマネしてはいけません!)
小さい頃は、「こうしたら、こうなる」というような考え方をできないことが多いのです。あ・・・これは、自己弁護しているわけではないですよ~。
当然、廊下や教室の後ろに立たされることもよくありました。ま、将来、サッカーコーチになることを見越し、足腰を鍛えるためにわざと立たされていたんですけどね。子供ってすごいでしょ! 
・・・こんな風に、「男の子・子供」は、よくわからないことをするのです。怒りたくなりますよね~。
スクールでこういうことを子供がしたら、もちろん私は怒りますよ(自分のことは棚にあげるさ!)
だって、危ないですもん。・・・まだ、「こうしたら、こうなる」がわからない段階なら、「こうしたら、こうなるからダメなのだよ」ではなく、「コラ、テメー、危ないだろうが!」っと怒ります。もちろん、理由を説明することもありますけどね。段階、状況、性格、内容などにもよるのです。
子供たちはこんなことをしかねず、さらに、「親」というものは、自分の子には愛情の深さのため、つい厳しくなるもので。それに、長い間一緒にいると、良い部分が目につきにくくなることもありますし(親ではない私でもコーチをしていてそうなってしまうのですから、親御さんなら、当然ですよね)。
そこで、スクール中に子供が見せた短所に見えるようなものでも大きな長所に転換できるものがあることや、親としての感情が強く入ると気づきにくい色んな良さを、(冷静に見ることができる)ご自分の子以外の子の様子を知ることで再確認して頂き、安心してもらえればと考えたのでした。
・・・って、偉そうですね、すみません。
二つめは・・・数年前、子供たちの試合を見て、「これは大変だ」と思ったからです。
「スポーツの世界だけじゃないですけど、やっぱり、スポーツの世界は、成果が見てはっきりわかるので、正直、私の方が辛く、楽しめません・・・。週末の試合などは若干ストレスに感じ、六年生まで続くのか? と親の方が弱気です」・・・これは、ある方からお聞きした言葉です。
この方は子供のことをよく理解されていますが、子供のことをよく理解している、理解しようとしている方でも、このように感じる環境なんですよね。
子供の頃は運動能力がとても発達するので確かに大切な時期です。
ですが、プロ選手になった人の話でも、子供の頃は「“サッカーが好き”というより、“そこにいる友達と遊ぶのが楽しいから”練習に行っていた」という話をたくさん聞くように、まず、「子供のスタンスで楽しむ」のが大前提の時期なのです。
私たちは、プロ選手になるような人たちは小さな頃から“超”熱血だったか、“超”英才教育を受けていたのだろうと思いがちですが(そういう人もいるかもしれませんが)、「友達がいるから行く」という自然な気持ちでサッカーを楽しむ子でも、楽しむことができるのが本来の子供のサッカーで、また、そういうスタンスでも成長していくのが子供なのだということでしょう。
それに、サッカーをする子のゴールはプロ選手になることだけではありません。
選手になった後のことを考えても、選手にならなかった場合のことを考えてもきっとおわかり頂けると思いますが、サッカーを通じてどれだけのものを得られるか(人間的な成長)ということが大切です。
それなのに、まるで小さな頃から優秀な戦績を得なければならないかのように、小さな頃の戦績がとても大きな意味を持つかのように、目の前の勝利が捉えられているように試合会場で感じました。
このような環境では、試合結果が子供たちの成長の全てのように受け取られても不思議ではないですし、サッカー経験のない親御さんは、子供のプレーの良し悪しを理解することが難しいでしょう。
また、このような環境が、「試合で負けることや試合に出れないこと = 子供のプレーが良くない」「コーチに怒鳴られる = 子供のプレーが間違っている」という「誤解」も生んでいるようでした。
さらに、そのような「誤解」から、親御さんが子供のプレーを正しく見ることができず、子供を必要以上に責めてしまうということもあるようでした。
例えば、自分の子が失敗をした(ように見えた)時に、「自分の子のために」必要以上に責めてしまうことや、その失敗が原因でチームメイトに迷惑をかける形になった時に、「他の子に対する責任感」から、失敗した我が子を必要以上に責めてしまうなど・・・この年代で、一生懸命プレーした子がチームメイトに迷惑をかける失敗なんて、まずないと私は思いますが。
試合中にコーチに怒鳴られる子供を見れば、そうなってしまっても仕方ないかもしれませんが、(もちろん、注意されるべきプレーもあるかと思いますが)私が見る限り、コーチに怒鳴られ、「子供が失敗した」と見える場面でも、全然失敗ではないことがよくあります。
「失敗した」と見えることの中には、見る側が正しく見れていないこともあるのです。
「見る」ということは難しいことなので、それは仕方のないことでもあるのですが・・・。
プロの試合をテレビで見ていても、そういうことがあるのではないでしょうか。
例えば、「最後のパスが上手くいけばきっと得点になる」という場面で、プロ選手がとんでもない方向にボールを蹴ってしまうのを見たことがあるかと思います。
「なんで、そんな簡単なキックをミスするんだよ」と思うかもしれません。
ですが、それは、その瞬間に画面に映っていたものしか見ていないからです。
テレビ画面に映っていない時に、その選手がどれだけ激しく動いているのか、激しい動きをどれだけ繰り返しているのか。相手のプレッシャーがどれぐらいかかっているのか、そのプレッシャーの中、プレーが成功するタイミングや狙えるコースがどれぐらい限られているのか。
こういったことは、画面に映った映像からではなかなかわかりません。
また、よりその時の状況を正しく理解し、より高い精度でプレーをしようとすると、ミスした時にはかえって(適当にプレーした場合よりも)大きなミスになることがあります。
こういうこともテレビを見ているだけではわからないので、「なんでそんなミスをするんだ」と思うこともあるでしょう。
このように、失敗かどうかを判断するには、見る側の「見るところ・タイミング」もとても大切なのです。
子供の試合も同じで、しかも、子供の場合はプレーや動きの生まれる要素が、大人的に考えると難しいものがとても多いので、見ている側が見誤ってしまうことも多くあるのです。
ですから、実際に、コーチに注意され、失敗のように見えるプレーでも、実は全く失敗などではないものが多くあるのです。
このようなことを考えれば、「自分の子のため」でも「他の子への責任感から」でも、失敗したように見える子を責める必要などないはずなのですが・・・・、責めたくなってしまう環境なのでしょう。
ちなみに、必要以上に責められると、たいていの場合、子供は消極的になります。
消極的になると良いプレーができないのは言うまでもありません。消極的になり、失敗し、注意され、また消極的になり・・・悪循環が生まれます。
しかも、「誤解」から責められた場合は、「原因がない」或いは「原因を誤っている」ことが多いので、頑張って積極的に解決しようとしても、思うように解決策を見つけられず、また「失敗」(に見えるだけのこと)を繰り返してしまうこともあります。こうなると、どんどん深みにはまり、やはり、子供も保護者の方も悪循環に陥ってしまうことがあります。これは何とか防ぎたいところですが・・・・。
さて、ここでちょっとだけ、話を戻させて頂いて、なぜ、自分の子を責めてしまうのか・・・。
ちょっと生意気になってきた子でも、親としては、かわいくて仕方ないものです。そして、かわいい我が子には可哀そうな思いなどさせたくないというのが親心。
ですから、試合の時に子供が怒鳴られたり、試合に出れないでいれば、怒鳴られないですむように、試合に出られるように、つい、子供に注意をしてしまうのですよね。
また、自分の子に対してそれぐらい大切に思っているから、そういう大切な子、友達にも迷惑をかけたら可哀そうだと思い、友達に迷惑をかけたように見える時も、自分の子を責めてしまうのでしょう。
子供を思うがために、責めてしまう。それも、「誤解」から。すごく悔しいことです。
責めながら、責めている本人も辛い思いをしているでしょうから。
そして、子供も辛いでしょうから。
こんなの、おかしくありませんか? しかも、もともとは「誤解」から生じているのに。
ですから、「おまけ」で子供の行動やプレーに隠されたものを話し、子供のプレーや心理をより理解して頂くことで、このような様々な「誤解」を解こうと思ったのです。
そして、「誤解」を生む原因となっている「環境」を変えられたらと思ったんです。
ところで・・・普通なら文句を言ってしまいたくなるくらい、子供がコーチに怒鳴られているような場合でも、親御さんが、コーチに対して文句を言っているのを聞いたことがありません。プレーのことで相談を頂く際も、コーチに対する批判は聞きません。
それは、「自分がサッカーをやったことがなく、サッカーのことをよくわからないから」という理由だけではないようです。話を聞く限り、それは、「コーチの方はボランティアで、自分の時間を割いてコーチをしてくれているのだ」ということを十分に理解されているからです。
子供の環境がこれでいいのだろうかと疑問に思うことがあっても、「コーチは大変な中、一生懸命にやってくれているのだから」と、そのような疑問や自分の気持ちを抑えて、コーチの言うことを理解しよう、コーチを批判しないようにしようと、そう自分に言い聞かせているように感じることもあります。
このような、様々な葛藤の中、保護者の方が子供のプレーを見ている、プレーするよりつらい気持ちで応援していることがあるということを、コーチの方は知っているのだろうか。もし知っていたなら、少しは環境が変わるのではないだろうか・・・そう思うこともあります。
ボランティアでコーチ・・・素晴らしいじゃないですか。なかなかできないことです。
ですから、保護者の皆さんも最大の敬意を払っているのでしょう。
ですが、一生懸命になるあまり、またはサッカーの経験がなく、どのような指導をしてよいかわからないために、もし、子供を追い込むような指導になっているのなら、それは残念なことです。
それでは、「子供のため」という元の理想とずれてしまうし、育成年代のコーチの最大の喜びを得ることができないでしょうから。
それに、ボランティアで指導することと、子供を傷つけることとは全く別の問題です。
おそらく、このような環境の中、傷ついている子はたくさんいます。
見るところ、見るタイミングが良ければ、子供の頑張りをわかってあげられたはずなのに、そこがずれていたから、本来は「がんばったな!」というところが、「あれ、なんだよ」になってしまうこともあります。これに限らず、肯定されるべき部分が肯定されず、否定されることもあるでしょう。
こういう時に傷ついたりするのは、果たして子供のせいなのでしょうか? 
子供が弱いから? 
子供が甘いから? 
親が甘いから? 
 ― いえ、どれもきっと違うと思います。
コーチの方にも多くの葛藤があるでしょう。とても大変だと思います。
ですが、一生懸命になるあまり、子供に相応しくない要求をしてしまうことや、つい、対戦相手に対するプライドを優先してしまうことがあるのではないかと思います。そのため、見るべきところ、見るべきタイミングが少しずれてしまうことがあるのではないかと思います。
一生懸命さから、このように言葉で子供を傷つけてしまうことがあるかもしれないと思います。
「言葉は心を折ることもある」・・・これも、ある方から聞いた言葉です。他にも、同じことをおっしゃる方、心配される方がいらっしゃいますが、本当にその通りだと思います。
大人で、どんなに体が頑強な人でも、どんなに精神的に強く、物事に動じない人でも、人からの言葉で心が折れてしまうことや、人からの言葉に憤慨し、心を乱すことがあります。
それぐらい、言葉は心に影響を与えるのです。
ですから、私たち大人は、尚更、正しく使うことを意識しなければならないのですよね。
しかも、相手は子供。サッカーの技術ばかりでなく、心を育てている真っ最中の子供。
どんなに優れた道具であっても、どんなに一生懸命であっても、使い方や方向性が正しくなければ、効果はまったく逆になります。
ボランティアでコーチをする・・・繰り返しますが、人のために一生懸命になれるなんてすごいです。
暑い中、寒い中、朝早くから・・・本当に大変でしょう。試合の時などは、自チームの監督・コーチだけでなく、審判などもやらなければならず、大変でしょう。
私もスクールとチームの両方で指導をした経験がありますので、多少は大変さがわかるつもりです。
きっと、皆さん、大変なことだとはわかっていても、子供の喜ぶ顔が見たくて始めたのでしょう。
そして、子供の喜ぶ顔を見るのが嬉しくて続けているのでしょう。
もしかしたら、本当はやりたくないけれども、他にやれる人がいないからやっているのだという人もいるかもしれませんが、そういう方も、「子供のため」だからと、我慢し、頑張っているのでしょう。
本当にすごいことですよね。
ですから、尚更、そんなすごいことができるのであれば、子供の笑顔、親御さんの笑顔、ご自分の笑顔が増えるような方向に持っていけたらと思うのです。
そうなったなら、どんなに素晴らしいだろうかと思うのです。
幸い、ソラの保護者の方の中には、チームでの指導に携わっている方もいます。
通信で子供のプレーについて取り上げれば、保護者の方とコーチの方に同じ情報を伝えることができます。そうすれば、もしかしたら、子供のプレーに対する「誤解」を双方に理解してもらえ、環境を変えることができるかもしれません。
子供を囲む、保護者の方とコーチの方が「子供を伸ばそう」という共通理解の元、同じ方向を向き子供に接することができたなら、そこにいる子供たちは安心して積極的にプレーすることができます。当然、そのような環境の中では、子供たちは上達・成長していきます。
子供は自分の上達を感じることで、ますますサッカーが楽しくなり、さらにサッカーボールを追いかけ、どんどん技術も向上していくでしょう。また、そんな子供の上達や成長する姿を見て、コーチの方も保護者の方も、きっと大きな喜びを感じるでしょう。
そして、子供たちの笑顔、親御さんたちの笑顔、コーチの方々の笑顔・・・、そこにいるみんなの笑顔が増えていくはずです。
せっかく、みんなでサッカーに携わっているのです。絶対にこの方がいいでしょう。
保護者の方、コーチ、子供・・・この三者の掛け合わせは、ものすごい好循環を生み出します。
もちろん、それぞれが悔しい思いをすることもあるでしょうが、必要以上に落ち込みエネルギーを失うこともないでしょうし、仮に、エネルギーを失っても周囲が力を与えることができるでしょう。
微力であることはわかっていますが、ここに何かを書くことで、環境が変わるきっかけになればと、好循環を生む、その手助けを少しでもできればと、そんな風に思って、おまけは続けてきたのでした。

・・・ですが、力が足りず、未だ変わらぬ状況もあり・・・。もちろん、私が子供に関して書いていること、サッカーに関して書いていることが間違っている可能性もあります。でも、そのような場合でも、少なくとも環境を考えるきっかけにはなるでしょう。ですから、まだまだ、これからも、続けて行きます。
*このような環境でも、常に「子供の成長」を考えて指導されている方もたくさんいます。
ですが、このような環境では、「子供が伸びて行くこと」を第一に考えて指導をすることは、とても難しいことかもしれません。ですから、そのような方が指導しやすいようにするためにも、子供の時に大切なことや子供のサッカーのことを理解してくれる人を増やしたいという意味もありました。

*本当に残念なことですが、このような環境では子供がチームを辞めることがあるかもしれません。
先程、「心が折れる」という表現を使いましたが、「折れる」ぐらいなら、その前に「やめる」方が良いケースもあります(もちろん、折れないように、私も努力していきますが)。
自己防衛として、「辞める」ということもあるでしょう。
このような子の行動を、本人、周囲の人に少しでも正しく理解してもらえたらとも思いました。
「辞める」というと、マイナス的なイメージがありますが、このような環境だと認識していれば、決して、「逃げる」とか「弱い」というようなマイナス的なことではないということも理解できると思いますから。そうなれば、チームを辞める子が、自分のことを「逃げた奴」「弱い奴」と評価することなく、これからも前に進んで行けるでしょうし、周囲の人もそのように見ることができるでしょうから。

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