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2010年9月23日 (木)

スコア・戦績? 

(2006年11月 通信No.49より③)

■スコア(戦績)①・・・スコア? 
チームに入っている方は色々な大会が一段落したころでしょうか。
大会の結果をよく教えてもらいますが、子供達も頑張っているようですね。皆さんのことですから安心していますが、結果やらスコアやら、数字に出るようなものは、ざっと眺める程度でいいでしょうね。
「負けちゃった」と言うことを聞くこともありますが、育成年代の大会は、チームが大会をどのように捉えているかが勝敗にものすごく影響しますので、試合に負けても(例えばそれが大差でも)、それが子供の技術やコーチの指導力とは関係ないこともよくあります。
大会の捉え方―“育成年代”ということを認識していても、子供をどのように出場させるか、チーム分けをどうするか、どんなプレーを目的にするか・・・などで、同じチームでも全然結果が違ってきます。
もうちょっと具体的に書くと、チーム分けでは、経験豊富な子とまだ経験の浅い子がチームにいる場合、今の経験や技術の高さを基準にAチーム,Bチームとするか、経験や技術に関係なくチーム分けをするかで結果は大きく変わるでしょう。交代要員も、状況によって交代させるのか、それとも出場時間などによって交代するのかで、やはり結果が変わることもでてくるでしょう。
どのようなプレーを目的とするかという部分では、「パス禁止」や「ドリブル禁止」「ロングキック禁止」など、個人を上達させるための制限を持たせることが結果に影響することもあるでしょうし、チーム全体でなく、一人一人にプレーの目的を与えても、同様に結果に影響があるでしょう。
その時点での良い結果を狙えば“良さ”が出て“悪さ”が出ない戦い方に、練習の成果や個人の技術を見ようとすれば、“良い(伸びている)部分”、“悪いところ(まだ改善すべき部分)”がはっきり出るような(ハードルを何かしら設ける)戦い方になるでしょう。もちろん、育成には厳しい部分も必要ですから、チームのその時の状況によって「勝ちに行く」大会があってもいいのかもしれませんが。
個人が伸ばされていて、子供を伸ばすサッカーをしても良い結果を得るチームもあるにはありますが、特に小学生年代では、子供を伸ばそうと思っているチームほど、良い結果(戦績上の)を残せなさそうな戦い方をすることもあり、実際に相手チームがその試合にどのように臨んで来ているのかは、相手チームのコーチでないと分からないこともあるので、どこのチームに何点差で勝ったとか負けたとか・・・そういうことがチーム力や個人の力の目安にならないことも多く、ましてやグングン成長していく子供のこれからの可能性の目安になどなるはずもないと思うので、私は気にしないでいいと思うのです。
■■おまけのおまけ
新しい友達が増えてきました。チームに入っていない子や、入っていてもまだ経験の浅い子もいます。「大人のサッカーを知らない」こういう子は、実に素直な動き、反応が多く、見ていてとても良いと思います。興味ある対象(ボール)に引っ張られて足が動く-これが良いですね。当然伸びるでしょうね。

■スコア(戦績)②・・・結果にこだわらない子になる? 
スクールのミニゲームでは、ゲーム毎に「○対○」とスコアをつけないことがほとんどです。なんか、子供がスコアに全然こだわらなくなりそうな環境ですが、そんなことはありません。
実際、(チームに入っていない子でも)シュートが入ったかどうかでよくケンカをしています。また、ゴールに入りそうなボールを、いつもニコニコ顔の子がスライディングして防ぐこともよくあります。
子供たちは、ほどよくスコアを気にし、自分たちにあった、ちょうどいい捉え方をしているので、特に私が言うことはないのです。ほどよく捉えていないと思う時は、逆にスコアを言って気にさせますが。
―が、ここで私が、例えばあるチームに肩入れし、得点毎に「ナイスシュート!」などとやってしまうと、ロングシュートや安全第一のクリアーなどがきっと増えてしまうのだろうと思います。
・・・なので、良いプレーかどうかを見ながら“喜び度”を調整しています。これでも大人ですから。
子供のスコアの捉え方は、経験年数、性格、その他の要因で一人一人違う部分もありますし、同じ子供でも成長するにつれ変化していくものです。
良い結果、悪い結果に関わらず、その時点での技術や経験、置かれている状況などと明らかに離れている意識の仕方をしていると、成長を妨げてしまう部分もありますので、その時の子供に応じて、適当な意識のさせ方を心がけていきたいと思います。

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