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2010年9月23日 (木)

みなさんへ(2005年末・ご挨拶)

(2005年12月 通信No.31より)

さて、今年も残すところあとわずかです。
ちょっと早いかもしれませんが、今年を振り返り、私の感じていることについて少しお話させて下さい。
まずは、暖かいご支援、ご協力を頂き、本当にありがとうございました。
時には失敗もあり、深く反省をしながらも、子供達、皆様に支えられ、今日までやってくることができました。
自分たちのありのままを受け入れて頂けることが、どれくらい有難かったことか、本当に感謝しております。

私は、自分が自分でいられる、子供が子供でいられる、このスクールが大好きです。
ここに集まる子供たち一人一人は、私や他のコーチにとって、とても大切な存在です。彼らは少しずつ大人になっていきます。いずれは社会に出ます。そして社会を築いていきます。社会でしっかりと生きる、新しい社会を築く、そんな力をつけなければなりません。一人一人しっかりと育ってほしい、育てたいと思っています。
大人になっていくまでにはきっと色々な過程があるでしょう。
私が直接関われるのは、小学生を卒業するまでの間です。その間にできる限りのことはしたいと思っています。
また、子供たちが卒業した後も、私は勝手に、子供たちといつでも関われるように準備していたいと思っています。成長していく子に、私が必要でなくなっても、勝手に準備だけはしておくつもりです。
皆さんと同じです。
子供たちが成長して、やがて親の手を借りることがなくなっても、きっと皆さんは、何かあった時に、いつでも子供が自分を頼ってこられるように準備をしておくことでしょう。それと同じです。
皆さんと同じ気持ち、同じ立場だということを、今更ですがここでお伝えしておきます。
ですから、遠慮なんかしないで下さい。子供に対して必要だと思うこと、生きる力を育てていく上で必要だと思うことがあれば、どんどん言って下さい。みんなで子供たちを育てましょう。
そして、成長がうわべだけのものにならないよう、自分や友達の可能性をしっかりと認識させていきましょう。
私はその時に絶対にサッカーの技術の向上が必要だと思っています。本当に技術を向上させて、その可能性をわからせる必要があると思っています。中途半端ではなく、しっかりと本人が、周囲が、認識できるくらいの上達が必要だと思っています。理想だけ掲げたり、形だけ整えてキレイにまとめるーでも中身はスカスカ、そんな中で得られる形だけの上達や弱い達成感ではなく、もっと強いものを追求したいと思っています。
外見や形なんかではなく、本質にこだわる、そんなスクールでありたいと思っています。
技術の向上がしっかりとあり、自分、友達の可能性、存在をしっかり認識し、様々なことを吸収していく、やがて社会で生きていく時に、少しでも力になるものをしっかりと体、心に吸収してほしいと思っています。
だから、適したものを、適した時期に、適した量で吸収できるよう、メニューにこだわっているのです。
普段のコートの中には、それだけのものが詰まっています。
ですから、今までのようにスクール時は見守って頂けたらと思います。但し、スクールが終われば、疑問に思うことや質問、意見など、色々お話下さい。「こんなこと言って大丈夫かな」「こんな質問していいのかな」...どんなことでも、言って下さい。それが、スクールを良くすることにもつながります。子供たちの成長にもつながります。もちろん、何かを言われたらすぐに方針を変えるとかそんな軽い行動は取りません。深く考えて行っているスクールです。子供たちのためにどうすべきかの判断は慎重に行います。ご安心を。

時々、スクールが子供たちにとってどんな存在か、お話を伺うことがあります。子供たちにとって「大切な存在」だと言って頂けることもあります。とても嬉しいのですが、実際には、私達スタッフ、スクールにとって大切な存在が子供たちなのです。ですから、その子供たちを大切にしている皆さんとは、先ほども言いましたように同じ立場です。
子供たちや皆さんのことを私は勝手に仲間だと思っています。大人―子供、コーチー保護者、そんなもの関係ありません。
私は、子供の頃からずっと良き仲間に恵まれてきました。今もそうです。だからここまで来れました。
時には自分でしっかりと踏ん張り、時には仲間を助ける。必要な時には助けてもらう。それが仲間です。
これからもよろしくお願いします。
仲間のみなさんへ

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