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2010年9月23日 (木)

ある日の光景から

(2006年10月 通信No.47より③)

■「楽しいな」の次の瞬間
「楽しいな」「楽しいな」の“1秒後に友達が大ケガ”、“関係ない子がケガ”、なんてことが置きるといけないので、まだ子供たちが「楽しいな」の段階で注意をする必要があることがあります。
9月のU-12クラス。練習前に危ないことをしていた子達に注意と説明。でも、その後の練習でまだ「楽しい」だけに気をとられて自分のやっていること(起こしていること)に気づかない子がいました。
ドリブルの練習で、自分がコーンにボールを当ててしまっても(コーンがずれても)お構いなし。
通らなければならないゴールも通らないで並ぶ。次の子が困っていても全く気づかずそれを繰り返す。
別に失敗するのはいいんです。でも、他の子がかなり真剣にやっている中、そんな行動を繰り返されては、その子が上手くならないばかりでなく、いつ自分や友達にケガが起きるかわかりません。
その子は、“ふざけて”というよりは、仲のいい友達について行こうと、ただ楽しんでやっていたのでしょうが、もっとうまくなろうとして速くやっている子、努力している子の前や横に、転がってくるはずのないボールが突然転がってくる、あるはずの場所にコーンがない。そんな状況がいいはずありません。練習前にもその子には話をしています。自分だけ楽しければいい、そんな気持ちで練習に参加されたくないので、(自分達で雰囲気を作れなければならない年代なので、一人に言えばいい問題ではなく)一度、練習を中断。みんなに、そういうことを考えられない奴は「帰れ」と言いました。
もちろん、その子が「他の子がケガをすること」を望んでいるなんては思っていません。でも、(かなり厳しい注意となりましたが)まだ気づいていないのであれば、周りの子のことを考えないでする行動が、どんなことを起こす可能性があるのか、知らなければなりません。他の子も、です。
結局、この子はそれでも帰らず練習を続けましたが、これはその子だけの責任ではないし、その子に限った行動ではないので、お互いに注意しあえるような雰囲気作りをもっとしていきたいと思います。
ちなみにこの子はかなり子供らしい子です。まだ知らないことがあるのです。だから、(自分で気づいた方がいいこともありますが)周囲の者が知らせなければならないこともあるのです。それだけのことです。この子が「悪い」のではないということは、皆さんおわかりでしょうが・・・一応言っておきますね。
*この日は特に、仲のいい友達のそばにいたかったのかもしれません。

□■そんな雰囲気の後で
「いいな」と思うのは、コーチに激しく注意された子のそばに他の子が行く時です。
「お前何したんだよ」「それあぶねぇよ」「こいつ、バカじゃん(←バカにした言い方ではなく)」等々、子供たちは相手のことを考えながら、注意の仕方や言い方を調整しているように思います。
コーチに同調するような言い方ではなく、励ましも混じったような言い方で、私は“良い”と思います。

□□■そして
(この子にとって)次の練習。いつものようにその子がやってきました。「超真剣」というわけでも「注意されないように小さくなっている」なんてこともなく。もちろん反省した部分はあるでしょうが、この子はこの子。大人の顔色を見て練習するなんてことしないで、わかったことは体にためて、まだ解りきらなかったら解りきっていない状態で、“子供”で練習に参加すればいいんです。それを見て私達も伝え方が正しかったのかどうか、伝えるべきポイントを誤っていなかったのかを確認することができるのです。毎回“子供”のまま参加してくれるこの子は、私達にとっても、周囲の子(特に自分を出していいのか悩むことがある子)にとっても、とても大切です。前回の、注意された日の練習でも、その後に決して小さくなることなく、笑う時は笑い、燃える時は燃え、この子らしくプレーしていました。
この子がこの日に見せたプレーも、しゃべりながらも一生懸命やっている、頭がフル回転しているのがわかるプレーでした。また、テクニックも自然にジャンジャン出ていて、キレも良かったです。
小さな体ですが、たくましい子だと私は思います。そして、他にもこういう子はたくさんいます。
たくさんの表情、素の様子を見せ、毎回私達に刺激をくれる子供たち。6年生は半年後に卒業です。
この空間もあと半年 ― この日のように、みんなで色んなものを出し合っていってほしいと思います。

□□□■ところでこの日の練習中、プレーの説明の時に私が帽子を取ると、すかさず「あ、もじゃ毛だ!」という声。おかげで練習後のミーティングでもことある毎に話が脱線し、「もじゃ毛」の話題に。
もちろん、この「もじゃ毛」突っ込みのきっかけを起こした「あ、もじゃ毛だ」発言をしたのは、彼―さっき登場していた子です。こんなところでも頭はいつでもフル回転、テクニック“キレキレ”なのでした。

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