ちょっとした勇気・・・子供の自然な考え
(2007年11月 通信No.64より)
ある日、U-12クラスでマークの位置について話をした時に、(マークの位置としては)「Aの位置とBの位置、どっちが正しいと思う?」と子供たちに質問しました。
「Aだと思う人?」と聞くと、みんなが手を挙げ…と思ったら、一人だけ手を挙げていません。
すでにみんながAに手を挙げたのを見た後で、この、Aに手を挙げていない子がどうするのかと思い、「Bだと思う人?」と聞いてみると、ほぉ、感心。この子、ちゃんとBに手を挙げました。
他の子の様子を見て、「あれ、間違ったかな?」という顔を一瞬しましたが、答えがAになる理由が思い当たらなかったのでしょう。「・・・でもB・・・」というような感じで、手を挙げました。
この子はチームに入っていません。他の、チームに入っている子や自分より学年が上の子が、自分の考えとは違う方に手を挙げていたのですから、こういう状況では、自分の考えを変えてしまう子もいるかと思うのですが・・・。
ちなみに、Aに手を挙げた子は、すでに知識として知っていた子がほとんどのようでした。
しかし、そのような、形式的にどこかで教えてもらっていて「A」と答えた子でも、本質まで教わっている子はあまりいなかったようでした(その後の練習を見て、それは一目瞭然)。
実は、この質問に対する答えは、どちらが正しいかと言えば「A」でしたが、自然に考えれば、この子の挙げた「B」でも全然おかしくなかったんです。この話とは関係ないですけど、子供の自然な考えだからこそ、吸収できることがたくさんあるんですよね。
さて、自分以外の子が全員、Aに手を挙げたのを見た後でも、ちゃんとBに手を挙げた子。
みんなが手を挙げるから正しいわけじゃない。声の大きい者の言うことが正しいわけじゃない。
自分の考えをちゃんと言った子。本当にすごいと思います。
こういう良さをずっと大切にして欲しいですね。
こういう子の良さ、すごさをみんながわかる場にしたいと思います。そして、みんなが自分の考えをきちんと言える場にしたいと思います。
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