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2010年9月24日 (金)

指導者コース開催のご案内

(2007年10月 通信No.63より)

指導者コース開催の「ご案内」ですが・・・文字が多いので、お茶やコーヒーでも飲みながら、リラックスして読んでください。
疲れてしまうといけないので。

■指導者コースの開催にあたり

以前、通信で、「お父さんからのご要望をどうぞ」とご案内を差し上げたところ、「ぜひ指導者コースを開催してほしい」という声が、まったくなかったのですが、企画してみました。
指導の現場では、コーチをしたくて指導している人もいるかと思いますが、チーム事情などから、サッカーの経験がなくてもコーチをしなくてはいけない方もいるのではないでしょうか。
そこで、今回は、経験の有無に関係なく、「子供をみる機会のある方にとって大切なこと」という基本的な部分をお話しさせて頂くことで、皆さんのお役に立てないかと思い、このような機会を持たせて頂きました。

では、ちょっとだけ・・・
まず、皆さんにお伝えしたいことは、「コーチにとって大切なことは、いかに伝えることができるかということ」だということです。
「100の知識があるけれど、3しか伝えられない」よりも、「10の知識しかないけど、それを全て伝えることができる」方が、子供たちは伸びるのです。
但し、ここで注意したいことは、「ならば、知っていることを全て教えてしまおう」となりそうですが、子供たちにやたらと教えても、不要な分は、かえって邪魔になることもあるということです。
小学生の子に電卓の使い方をやたらと教えてもしょうがないでしょう。子供が遊ぶ時に「電卓を使わなくてはできない計算」なんて、そう出てこないでしょう。
集まった子供同士でチームを2つに分ける、お菓子をみんなで分ける・・・そんな時に電卓は使いません。
鬼ごっこなどでは、電卓を使わないどころか、持っていたら邪魔になります。
遊びを例にするのはちょっと極端かもしれませんが、学校の算数でも、電卓がなければ困るという内容は、ないでしょう。
・・・こういった、「対象にあったことを伝える」ということも含めて、大切なことは、「伝える力」なのです。
じゃあ、伝えるにはどうすればいいのだろう・・・(さりげなく話を続けます)
このような感じで、このコースでは、サッカー協会の行う講習会や資格検定などとは全く無関係に、「子供を見る」コーチとしての「視点」について、ソラ的に(←怪しいぞ)お話ししていきたいと思っています。
経験者が集まるような堅苦しいものには参加しづらい、でも、コーチってどんなものかちょっと知りたいな、という方が気軽に参加できるようなものにしたいと思っています。
また、子供を支え、子供のプレーをよく見ているという点では、親御さんもお子さん専属のコーチと言えますので、そんな皆さんにも、何かしら役立つものにしたいと思っています。つまり、誰でも参加できるんです・・・。
そうですね、お茶やコーヒーでも飲んで、リラックスしながら参加して頂ければと・・・。
・・・ということで、ここで講習会の内容をちょっとご紹介させて頂きます。

■予定している講習内容
1.伝える時に大切なことは? 
・・・ポイント1.相手があって、伝えることができます。
・・・ポイント2.伝えるべきことは、相手によって変わってくることもあります。
・・・ポイント3.「相手を知ること」が大切です(相手とは、子供です)。

↑「お、項目挙げて整理しだしたぞ!」と思わせたところで・・・
↓また文章に戻したりして・・・

2.「相手を知る」時に大切なことは? 
・・・「知る」ということは、「何で?」から、スタートしようと言うことです。
例えば、  ①ボールが遠くに飛ばないのは何で? 
②ボールをうまく止めることができないのは何で? 
③ドリブルをうまくできないのは何で? 
・・・これらに対し、「練習が足りない」と言って片付けてしまったら、問題は解決しません。
ここでは、とりあえず、「①ボールが遠くに飛ばないのは何で?」について考えて見ましょう。
考えられる理由は、
1.筋力がまだないから
2.フォームが良くないから
 ― とりあえず、2つだけ書いてみました。
では、1について、もう少し深く見てみましょう。
「筋力がないからか? …でも、同じ体格で距離が飛ぶ子もいるぞ、何で?」→新しい「何で」が出てきました。
・・・「ということは、筋力の関係ではないのか? 何で飛ぶ距離に違いが出るんだ?」
と、いうことで、(ここでは)2の「フォームが悪いのかな?」という部分を見てみることにします。
「・・・でも、フォームってどこ見ればいいのかわからないな。 あ、そうだ、本を見てみよう。
ジャーン! “少年サッカー入門”。
・・・なになに、立ち足(踏み込む足)はボールの横で、膝を軽く曲げて、蹴り足は固定・・・色々書いてあるな。
とりあえず、うちの子の蹴り方を見て、一つずつチェックしてみよう。まず、立ち足-ちゃんと踏み込んでるぞ。膝もやわらかくしている。あれ、蹴り足がグラグラだ。これが原因かな? 
ちょっとアドバイスしてみよう。(アドバイス後、練習を繰り返し・・・)あ、飛ぶようになった。
でも、もっと遠くに飛ぶ子もいるのになぁ。何でだろう」
ということで、遠くにボールを蹴ることのできる子を見ると、
「もっとボールが飛ぶ子を見ると、ボールが変な回転をしているな。それに、成功している時と成功していない時の差が極端だ。そうか、あそこまで飛ばそうとするとどこかに無理がでるんだ。じゃあ、ある程度、正確で、ある程度、ボールが飛ぶ、このくらいが適当なのかな」・・・ということになります。
自分で書いていて、もし読む側なら「こんな風に調子よく思うか」という流れですが、続けます・・・。
子供の場合は、距離が飛ぶ子でもフォームの悪い子が多くいます。
それらの子は、中学生くらいになって、周囲の子に筋力がついてきた時に非常に苦しむことになります。
他の子は、正確に蹴る技術の上に、筋力をプラスしてきます。一方、それまで、力に頼って蹴っていた子(蹴らされていた子)は、筋力をプラスしたところで、正確性はすぐには身につきません。
結果、それまでの飛距離とは関係なく、それまで正確にボールを蹴っていた子が、サッカーをより楽しめます。
・・・小さい年代では技術を身につけることが大切です。それは覚えておいた方がよいでしょう。

ところで、(足の甲の部分で蹴る)インステップキックなんかだと、本当に極端にボールが飛ばない子がいます。
あまりに飛ばないので気になる方もいるでしょう。
・・・が、インステップキックの特徴は、威力のある、低い弾道のボールを蹴れることです。
小さいうちにこれをマスターしても(良いフォームで蹴っていても)、筋力がまだないので、大人のように飛ばないことは自然なのです。なので、そのままのフォームで蹴らせておいてよい子もたくさんいます。
逆に、低いボールを蹴るキックをしたくてもそれができず、ボールが浮いてしまうことがあります。
これは、立ち足(踏み込む足)の位置が浅いから(ボールより手前だから)起こることもありますが、単に靴が大きくて、つま先で地面を蹴ってしまいそうだから(それが怖くて)深く踏み込めないということもあります。
このように、「①ボールが遠くに飛ばないのは何で?」だけを取り上げ、理由を2つ示しただけでも、しかも、自然な方向でお話ししてきたにも関わらず(?)、色々なことを考えたり、見なくてはならないのです。
・・・「ということは・・②のボールを止めること、③のドリブルのことも、色々なことを考えたり、見なくてはならないのか・・・やっぱり面倒だ・・・」と思うかもしれませんが、心配ご無用! 
今、ここに書いてきた中で唯一、専門っぽいことは、「フォーム的なこと」だけですが、それは、子供用のサッカーの本にわかりやすく、十分に載っています。
それ以外の、筋力があるとかないとかの話は、他の子と極端に比較するのではなく、年代を考え、冷静に見ることができれば、理解できる範囲のことです。

このように、サッカーの部分で、この年代のコーチが本当に知っていなくてはならないことは、実は、ほとんどの場合が、子供の本に載っている範囲のことなのです。
「じゃあ、本を読めばいいじゃん。指導者コース、いらないじゃん」と思うでしょう。
ならば言いましょう・・・・「そうかもね!」・・・あ、言っちゃった。
でも、「子供用の本に載っていると言っても、それを読むのも、結構、大変なんだよね」という方もいるかもしれませんし・・・・(やっぱり、「指導者コース必要?」と思わせておいて・・・)
ちなみに、そのような方も安心して下さい。(結局、結論は変わらず。)
外で遊んでいる子を見ると、フォームなんぞは、楽しそうにボールを追いかけている子は、よく整っています。楽しく、ボールを追いかけ続けることができれば(そういう自然な環境にあれば)、極端に不安に思うようなことはありません。本を読まなくても、「子供の笑顔を追いかけていれば大丈夫」ということもありますから。
あ、今、「やっぱり指導者コース、いらないじゃん!」って思いました? (思いますよね・・・)
でも、やりますよ。
「必要ないからやらない」になるか、「やる」になるか・・・「やらないでいい派」(多数)と「やった方がいい派」(1人?)の戦い、絶対に負けませんよ。フッフッフ。(しまった!  ノリで戦いを挑んでしまった・・・。この案内が終わるまでに関係を修復せねば・・・。)

・・・指導者コース開催の必要性を訴えているのですが、雲行きが怪しくなってきたので、急いで続けます。
では、皆さんの興味のありそうな、試合での子供のプレーを見ること、練習での子供を見ることについて、「伝えるために、相手を知ること、相手にあった伝え方」を、考えていきましょう。

と、いうことで、続いて項目3・・・(「えっ、続いてたの?」と思ったでしょう。続いているのです。)

※ご注意
コーチングの世界では「この教え方が絶対に正しいということはない」という言葉をよく聞きますが、私もそう思います。
以下の文章中に「こういうコーチはGOOD」という表現も出てきますが、これはソラ的な考えのもので、正解というわけではありません。
また、地域柄やチーム事情などは全く考慮していませんので、ここで書かれていることを、皆さんの関係しているチーム事情にそのまま当てはめて考えることはオススメしません。
こんな考え方もあると、参考にして頂ければと思い、書かせて頂くものです。

では、
3.見て感じよう(練習や試合で)
<見る場面の例>
状況1.「顔を見ると緊張している」…なんで? 
⇒考えられる原因(例)
・みんなが見ている
・前に失敗した
・失敗した場合の周囲の声が気になる
・・・等々

状況2.「相手のボールを取りに行けない」・・・なんで? 
⇒考えられる原因(例)
・取りに行って抜かれるのが怖い
・相手の足が速くて、うっかり取りに行くとあっさり抜かれてしまいそう
・グラウンドの凹凸が気になり、ボールがイレギュラーしそうだから(ボールを取りに行くために走っている途中でボールがイレギュラーすると取り損なってしまう)
・・・等々

<見る時、原因を考える時に考慮する点>
★その状況で取る行動は、過去の経験・得た知識・見たこと・聞いたことから生まれた判断だということ
(だから、それまでのプレーを、さかのぼって思い出してみることも大切)
⇒コーチとしては、原因を考え、原因となっていることを取り除く、或いは、それに対応できるようにアドバイスすることができるといいですね。

「失敗」という現象や「行動」だけを見て注意をしたりするのではなく、原因を探った上で(探ろうとした上で)声をかけているコーチはGOODでしょう! 
ということでしょうか・・・。

4.言葉をかけよう…の前に、皆さん、目薬さしました? 私は今、さしました。文字ばかり見ていたら目が疲れ、さらに気持ち悪くなってきました・・・。皆さんは大丈夫ですか? (気遣いはいたしますが、クレームは受け付けませんよ・・・。)
では、
4.言葉をかけよう(練習や試合で)
<ぜひ言葉をかけてほしい時>
(例1)すべき失敗をした時 - 「たくさん失敗しないと基本的なことはつかめない」
どんなことでも「基本」は大切です。様々なケースや状況の中で、成功や失敗を繰り返し経験することで、基本として必要な部分と、応用として活用すべき部分をつかめます。ですから、「基本」をつかむまでは、たくさんの失敗、たくさんの経験が必要なんです。成長するために必要な失敗をした時には、失敗しても大丈夫だと安心できる声、失敗を通じて理解できたことがあったと知らせる声をかけてあげたいですね。

(例2)前向きな失敗をした時 - 「挑戦をするからこそ生まれる失敗がある」
あえて何かに挑戦をして失敗をしたのなら、挑戦した部分を認めてあげましょう。でなければ、成功ばかり望んで、挑戦しなくなってしまいます。挑戦せず、安全に、大きな失敗をしないようなプレーをすると、確かにミスはしていないように見えますが、プレーの幅はどんどん小さくなっていきます。プレーの幅を広げて行くためにも、たくさんの挑戦をさせてあげましょう。挑戦をしたからこそ起きたような失敗は、大いに認めてあげる必要があります。前向きな姿勢を見せた時には、それが失敗に終わったなら尚更、(その後も前向きにプレーできるように)努力や挑戦を認める声をかけてあげたいですね。

<どんな言葉が必要か>
★対象にあった説明を(質・内容) - 「決して知識をひけらかすようなことをするのではない」
子供を見ていると、「俺、そんなこと知ってるよ」という顔をして、「知っていること=(イコール)すごいこと」だと思ってしまっている姿をたまに見かけます。そのような場合、そういう子が本当に知っているのかを確認するために、ちょっとしたテストをすると、理解すべき部分を理解していないこと、つまり、表面上の知識をもらっただけだということがあります。
きちんと理解をしていない状態なのに、子供がそれを「知っている」と思ってしまうと、その後で本当に理解をさせるのは、何も知らない状態から理解させることに比べ、非常に大変になります。
今は、テレビ、書物など、サッカーに関する情報が周囲に溢れていますが、「知っていることがすごいこと」というような感じで、知識を得る機会があるとしたら、影響はあるかもしれません。
知っていることよりも、子供たちがやれること、努力できること、気づくことの方がすごいのですが・・・。

⇒コーチとしては、子供たちにとって、まだ不要な高度な理論や、テレビでの解説のような大人向けの説明よりも、子供にわかる言葉で、子供に必要なレベルのことだけを話せることが、大切ですね。
かける言葉の量についても、その時に理解できることを適切な量で・・・。後で言った方が良い内容か、その場でちょっと言っただけでわかる内容なのかを判断することも必要です。

難しい専門用語を使ったり、サッカーの知識や戦術論を披露するようなことなく、子供らしい、お母さん、お父さんが見ていても、単純明快なサッカーを子供にさせていればGOODでしょう! 

5.まとめ
今、ここでお話ししてきた子供のサッカーには、大人のサッカーや、中学・高校年代で必要とされるような、いわゆる高度な「チーム戦術」なんて入っていません。これでも十分なのです。何故なら、考えて見て下さい。
子供の頃のストリートサッカー。多くの名選手が育ったこのストリートサッカーや空き地でのサッカー。
人数は、2対2や16対16、さらには7対4など色々だったでしょうし、年齢だって、違う歳の子が混じっている場合もあったでしょう。
人数も年齢もバラバラ。そこに、高度な戦術が存在するなんて、皆さん考えられますか? 
あるのは、1対1の対決や駆け引きであったり、コンビや小グループでの駆け引きであったり・・・。
それがいくつも連鎖して、全員で試合をしているような感じになりますが、決して、代表クラスでやるような高度なチーム戦術や、ハイレベルでのディフェンスラインの上げ下げ(←わからない方、わからないままでOKです!)なんて存在しないでしょう。
だから、一人一人がしっかりと力をつけていくことができ、その結果、やがて、チームの一員としてプレーすることが大切になる、後の年代でもしっかりプレーすることができる、チームの一員として存在できるのだと思います。個人として大切な力を蓄えずして、そんなことはできないのです。
・・・そうですね、初めの部分で書いた、「子供をみる機会のある方にとって大切なこと」のまとめとしては、「自分がやらせたいことを子供にさせるのではなく、子供がやりたいことを良い方向に持っていく」のがコーチだと私は思いますので、「子供を子供として見ることが大切」ということでしょうか。

・・・・・・・と、講習会の案内にしては、随分長かったですね。それにしてもこの紙のどこに講習会の案内があるのか・・・皆さん、もうおわかりですね、はい、ないのです。案内にしちゃ、どうも文章が多いと思ったでしょう、皆さん。途中で、「もしかして、講習会、始まってる? ・・・」と思った方・・・『正解』! 
実は、「指導方法・環境をソラ的に見る基準」を示すことは必要かとずっと思っていて、「今年こそ指導者コースを」と考えていたのですが、「これはみんなに伝えた方が良さそう」ということで、お伝えすることにしたのです。そこで、もともと入力していた指導者コースのMY資料を「修正して出しちゃえ」ということにしたのでした。
私の頭では、どう考えても、コーチの方と保護者の方の立場は同じ、「子供を支える立場」なんですね。
 コーヒー飲んでます? リラックスしてますか? 
もう、これが講習会なのでした。皆さん、ご参加ありがとうございました。
共感できる部分、できない部分、色々あったと思いますが、少しだけでも、お役に立てたらいいな、と思います。

6.気になる勝敗の結果は
―ということで、指導者コース、「やらないでいい派」(多数)と「やった方がいい派」(1人?)の勝敗は・・・。
「もう、やっちゃった」ので、皆さんは「参加済み」ということになります。皆さん大人ですから、「やらないでいい」ということには参加しないでしょう。「参加した」ということは、「やった方が良かった」ということで理解させて頂きます。が、それでは皆さん「ふざけるな、コラァ!」ということになると思いますので、ここは「引き分け」ということにいたしましょう!  これで「関係修復」ということでよろしいですか? 
ちゃんと、対象(大人、良い方ばかり)を理解して、くどくど謝らず(これ以上、文を引き伸ばしたら、もう取り返しがつかないような気が・・・)必要な分だけで修復しましたよ~。修復できていなかったりして・・・。しばらくは目を合わせるの、やめようかな・・・いやいや、見て感じなきゃ・・・。今後ともよろしくお願いします。

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