効果がない練習?
(2010年6月 通信No.97より)
U-6クラスやU-9クラスの保護者の方から、どんな練習をしたらいいのか、ご質問頂くことがあります。
子供たちは、公園などで少人数でのサッカーをしていると本当に上手になります。
例えば4人で遊んでいるなら2人チームを作って試合、8人で遊んでいるのなら4人チームを作って試合。人数が半端なら、チームの人数に差があっても構いません。これで、ドリブルもキックも、かなり自然に上手になります。
ただ、ご質問を多く頂くのは、友達と遊ぶ時のことではなく、親御さんと練習する時のことや子供が1人で練習する時のことが多いようなので、ご質問を頂いた時は、わかりやすい練習をご紹介するようにしています(子供たちは、動きの素早さや身のこなしの器用さを身につけていく時なので、鬼ごっことか、ボールの取りっこなどはすごく効果が高いと思いますし、効果が高いだろうな、という想像もしやすいかと思います)。
さて・・・ではここで何を取り上げるかというと、「本当に効果があるのかな?」という練習について、ちょっと。
皆さんもやったことがあるかもしれませんが、そうです、コーンを置いてのジグザグドリブルです。
この練習は、「あまり効果がない」と言われることがあります。
大きな理由は、試合中は状況がどんどん変わるからです。
試合中は相手が(コーンのように)等間隔に止まっていることはありません。
変化する状況の中で、判断をしながらプレーするのです。ですから、コーンを等間隔に置いたような、状況が変わらない中での技術を身につけてもあまり効果がない、ということらしいです。
こういうことは、何年も前から言われていますし、「ある国ではこういう形でのドリブル練習はやらないらしい」なんて聞くこともありますが、それでも私はこの練習形式は結構効果があると思います。
やり方によっては、試合中のプレーに近づけることができますから。
試合中にドリブルをしていて、1人目は抜けても2人目に取られてしまうのは、1人目を抜いた後にコントロールが乱れたり、2人目の相手選手が“突然表れる”形になったりすることが原因であることがあります(他の原因もたくさん考えられますが、ここでは触れません)。
ですから、ジグザグ練習でも、そういう状況にできれば、十分に効果のある練習になるのです。
スタートの方法をちょっと難しくしたり、コーンの置き方をちょっと変えたり、他にも様々な方法で、そういう効果を得ることができます。
工夫の仕方は色々あるのでここでは詳しく書きませんが、そんなに難しく考えなくても、単純にスピードを速くさせるだけで、試合に近い状況になることがあります。スピードを速くすると、コントロールが乱れ、突然、コーンが目の前に表れるような感じになることもあります。やり方次第で、等間隔に置かれたコーンでも、目の前に相手が急に表れた形にすることができるのです。
こういう状況をたくさん作り出すことができれば、とっさに判断しなければならないことも多く、試合に近い状況を多く経験でき、そのような状況で、どのようなボールタッチをすればいいのかを経験することもできます。
但し、試合中の、「相手がいてボールを取られるかもしれない状況」をイメージして練習するので、見た目には失敗を多くするような感じになりますから(そうじゃないと意味がないので)、もし、コーチや保護者の方がそばについている場合には、そのような失敗を責めていては、本当に効果がなくなってしまいますが。高学年などは自分で状況設定をして、かなり本気でできるかもしれませんが、まだそこまでの意識を持てない年代・段階であれば、無理に追い込むような形ではなく、遊び感覚で、失敗を恐れず、楽しむような雰囲気でできるといいですね。
また、課題の与え方や状況設定の仕方については、ケガを防ぐために注意した方がいい部分もあるので、無理にはおススメしませんが。
ただ、この練習を継続した子が、
・ドリブル時のバランスがとても良くなったり、
・ドリブル時のボールコントロールがすごく良くなったり、
・コントロールミスをしても、その後の対処方が良くなったり(対処できる種類が増える、或いは種類は増えなくても身のこなしがスムーズになる)、
・ゲーム時のドリブルがよくなっている
・・・というのは事実です。
ちなみに、ドリブル技術以外の部分でも効果があります。実際に成長を見てきた感じだと中学生くらいでも工夫次第でとても効果のある練習になるように思います。
四街道、佐倉、八千代、船橋など、市外からの参加も多数!
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