成長したじゃん
(2006年11月 通信No.49より②)
子供達はよく(ピエロのように)ボールに乗りたがるのですが、これをやらないようにスクールでは注意をしています。バランスが崩れて転ぶと、手の骨や腕の骨を折るケースがあるからです(ソラではまだそんなことは起きていません)。
コートには他にも大勢の子がいますので、友達とぶつかったり、予想していないことも起こるため、一人でボールに乗っている場合より(それも危ないですが)何倍も危ないのです。
さて、10月のU-9クラス、3年生の子・・・。
ゲームの休憩時に、何度も注意されている“玉乗り”をしたり、ゴールに登る(ぶら下がる)子がいました。もちろん注意をします。しかし、ゲームをしている子が一生懸命プレーしている時に、そのプレーを見ないで、ずっと(ゲームをしていない子、注意を聞かない子に)注意をしてばかりいたら、肝心なゲーム中の子供の“一生懸命”を見失うことが出てきてしまいます。
頑張っていてもまだうまくプレーできない子も中にはいます。そういう子には、良いアドバイスを与えられれば、それを吸収してグーンと伸びる可能性があります。だから、そういう場面は見逃したくないのです。
また、注意を聞けない・約束を守れない子がいたら、その子たちも、その周囲の子達もケガをする可能性もあり、これも守らなくてはいけません。
・・・今までに何度か「自分達で注意しあう」ように子供たちには話しています。3年生と言えばまだ子供ですが、子供なりにできることはあります。実際、これまでにも友達を注意できた子もいたし、そういう場面を何度も見てきています。
さて、この日、「危険なことをしているとどうなるか」「一生懸命やっている子が上手にならない・見てもらえない環境は変じゃないか」という話をした後で、私は「ふざけたり、約束を守れない子を注意するよりも、一生懸命プレーしている子のゲームを見たい」、だから、「もうそんなこと(これまでに何度も注意して来たことは)言わない」ということを子供たちに言いました。すると、隅に座っていたある子が(コーチが言わないなら)「じゃぁ、俺が(友達に)言う」なんて言ってくれるじゃありませんか。そして、その隣に座っていた子も「俺も言う」と。
コーチに注意をされていて、声をあげにくい雰囲気…しかも、ちょっとコーチに“反発”みたいにも受け取られる状況だったのに。
コーチにもどんどん思ったことを言うように、これまでに何度か話したことはあります。が、この雰囲気で言えるのは、ちょっと、ちょっと~、成長じゃないですか!
“友達に言う(注意をする)こと”を“コーチに対して”言っちゃって! (偉いぞ、小僧!)
この時は、子供たちが危ないことをしないように、危ないことをする“本人(達)向け”に話したので、周囲からこんな言葉が出るとは思っていなく、驚くと同時にすごく嬉しかったです。
子供たちの様子をしばらく見守りたいですね。あぁ、楽しみ。
―と、これを書いているのは練習の翌日で、この通信を出すのはその数週間後。
そして、「俺が言う」と言った子二人は、結構・・・ふざけん坊・・・。うむむ、ちょっと心配。
「せめてこの通信が出る時までは頑張れよ、子供たち」…という希望を込めて、ペン(指)を置きます。
さぁ、どうなってるのでしょうね。
※「玉乗り」はほとんどの子が経験することです。それをスクールで注意されるのも、ほとんどの子が経験しています。一度や二度の注意で約束を守れないことも、多くの子が経験しています。→なので、今回登場した「玉乗り少年」が“悪い子”だなんてことは全然ありませんので。
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