コーチだってやったじゃん!
(2009年10月 通信No.86より)
9月のU-12クラスの練習で、“2対2”(2人対2人で対決する)の練習をやっている時のこと。
練習中の注意事項として、「自分の順番が終わった子が、次の子へボールを渡す際は、コートの中を通さないように」と言いました。転がされたボールを、プレー中の子が踏むと危ないので。
・・・こう言いながらも、私はコートの中を通して子供にボールを渡します。
すると、子供が「コーチだって(子供たちに注意したことを)やってるじゃん!」と。
それに対し、「コーチは危ない時には絶対に通さないからね」と答える私。嫌なコーチでしょう。
子供の場合は、悪気はなくても危ない場面でボールを通してしまうことがあります。だから、内容に応じ、まだその段階では気付けないことなどは、こうしてルールで決めてしまうこともあるのです。
他にも、子供たちに「やってはいけない」と言っていることを私がやり、「ずるい」と言われることがよくありますが、その場合も「だって、大人だから」と答えます。えぇ、嫌な大人です。
その答えを聞き、「えっ!?」と驚いた顔をする子もいますが、こういう答え方は、何年も前からしています(理想的な大人だと思ったら大間違い)。
「大人だからズルイ」と言う子に対しては、「文句を言うなんて、いいじゃん」と嬉しく思います。変だと思ったら、コーチに対してでも言えないといけませんから。そして、嬉しく思いながらも「俺は、やってはいけない時は我慢できるぞ。お前ら、できるか?」と問います。答える相手によっては、「やってはいけない場面で我慢できる、約束を必ず守れるなら、もちろんやってもいいよ」と言うこともあります。
実際に、数年前、そこで「できる」と答えた6年生の子たちには、ある行動を許可しました。彼らは自由を得るだけでなく、責任を持つことにもなりましたが、普段の行動を見た上で与えたことですから、彼らだけでなく、私にも自信はありました。もちろん、彼らは許可された行動が原因でケガをする、させることなどなく、無事に卒業していきました。
・・・子供に「やってはいけない」と言っていることは自分もやらないという理想的なコーチが多いかと思いますが、私の場合は、内容によっては、やります。
悔しかったら約束を守ってみろ、友達を本気で注意できるようになれ、友達のために本気になってみろ、自分のために本気になってみろ ― そう思いますし。
形だけの優しい子ではなく本当の優しい子に、芯のある、強さのある優しい子になってほしいなと、勝手に思っています。我が子に違う理想像をお持ちの方、ごめんなさい。でも、練習の範囲内でのみの働きかけにしていますので、お許しを。
自分勝手な「自由」(とは言えない自由=わがまま? 甘え?)ばかり主張するようにはなってほしくありませんし、良いプレーヤーになっていくためにも必要なことだと思いますから、これからも、自由と責任、強さと優しさなどについては、必要なことは現場で伝えていきたいと思います。
ですので、嫌な大人は続けていきます・・・と言うと嫌な大人を演じているようですが“素”ですから。すみません。
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