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2010年9月23日 (木)

「ダセー」・・・ちょっとだけ続編

(2006年3月 通信No.37より①)

通信No.35で、「ダセー!」と言った子を「いつでも、誰に対してでも、同じ態度」で「かなり信頼できる子」だと言いましたが・・・やっぱりそうでした。
通信No.35を出した後、まだ日があまりたっていないU-9クラスの練習時、あるメニューの時に、3年生で“できることをしていない子”がいました。しばらく見ていましたが、ポイントを伝えても変わらず・・・。一応他の子にも当てはまることなので、一度練習を止め、伝えるべきことを伝えました。あまり良くないやり方にも思えますが、みんなの前でその子がどれくらい技量があるかを見せるような形で、私はその子にパスを強く蹴りました。
一度目、強いですが、挑戦モードの彼なら止めることはできなくても足に当てることはできるパスです。でもそれまでと同じ雰囲気で受け止めようとした彼は、やはりしっかり足に当てられませんでした。
二度目、同じ強さのパスをすると、今度は止めることはできませんでしたが、きちんと足に当てることはできました。その後で「できることはやれ」と言いましたが、実はその前の一度目の失敗の直後、私は彼に「3年にもなってこんなの止められないんじゃダメだ」ときつい言葉をみんなの前で言いました。
図的には「私が激しく子供に注意している図」です。こんな雰囲気の中に入ってきたヤツがいます・・・・そう、この前「ダセー」発言をした子です。私が3年生の子に「ダメだ」と言った後(3年生の子は気まずそうにボールを拾いに行きました)、ヤツは「ドンマイ!」とでかい声をその子にかけました。コーチが怒ってるようにも見える中、友達のために声をあげることができる子、本当に頼もしい子です。二度目のパスをその子が止めることができたのは、もちろん一度目より注意していたこともありますが、「ドンマイ」の声も影響していると私は思います。
「ヤベー」「また失敗したら・・・」という気持ちでいる時に「ドンマイ」が来ましたからね。
私としては、一度目で目を覚まさせ、二度目でどうなるか、それを見て言葉をかけて、気づかせて、良い方向に持っていこうと思っていましたが、「ドンマイ」の方がはるかに効果的に、子供たちに合った形で彼を、全体を、良い方向に持っていってしまいました。「くそぉ~、俺の役目を~!」なーんちゃって、こういう、友達の気持ちを感じて言葉が出てきたことが、とても嬉しかったです。
場合によっては「ドンマイ」と声を出した子も「何がドンマイだ!」と注意されちゃう状況ですからね。そういう時でも友達を守れるこの子は、やはり信頼できます。
―とまたこの後に続きがありして・・この信頼できる子(「ダセー」と言った子)をA君としましょう。
その後、ゲームのチーム(メンバー)を変えようとした時、私がA君のチームを告げると「えー、A君、威張るからな~」と言った子がいました。この「威張るからな~」と言った子をB君としましょう。
これは“誤解”です。威張ってるんじゃないということは軽く言葉でB君に言いましたが、「ゲーム中にA君の優しさをB君に伝えてやる」と思い、ゲームを開始。さて、ゲームを始め、ボールが外に出ました。A君のチームのキックでスタートです。
するとA君が、さっき「A君は威張るからな~」と言っていたB君にパス。残念ながら届きませんでしたが、決して威張る子でも我がままな子でもないことを伝えようと、私はB君に「今のは、A君はお前にパスしたんだぞ」と言いました。するとB君は「(A君とは)違うチームだよ」と・・・。『え~、違うチームなの? 熱くなって間違えちゃった~、恥ずかしい』と思いながらも平静を装い、「おぉ、そうか」と答えた私でした。これはとんだ“勘違い”・・・。でもこんな勘違いをしてしまったのにも訳があるんですよ。
実は、その前、A君のチームのキック・インの時、A君がボールを蹴ろうとすると「俺、蹴りたい」と他の子が言った時がありました。その時はA君はその子に譲らなかったのですが(譲れない場面は絶対にあります)、ドリブルでスタートすることも多いA君が、「俺、蹴りたい」と言った、遠くにいるチームメイトにパスをしたのです。
おそらく、順番を譲れなかったことを気にしてのプレーでしょう。距離もあるし、相手チームの選手もいるので、そこを通すのは難しいパスでしたが、彼はそんなパスを狙ったのでした。
こういう、友達の気持ちを充分に感じられる子なのです。こんなプレーがあったので、私が“勘違い”してしまったのもわかってもらえま・・・・せんね、はい。
その日の練習後、A君のことをみんなに話しましたー“強いこと”と“優しいこと”を。
子供たちの“誤解”は解けるとなんかすがすがしかったり、晴れやかになるのに、コーチの“勘違い”はただただ恥ずかしさが残りますね。ビブスをつけないことのメリットは子供たちが充分に受けているのに(詳しくは通信No.25にて紹介)、ビブスをつけないことのデメリットを私が受けてしまいました。うぬぬ~。まぁいつも楽しいゲームを観れるので良しとしますか。

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